電気電子情報工学科

明日の地球につながる技術

量子デバイス工学研究室(花尻達郎 教授)

「電子」を如何に操るか?(ナノからバイオまで)

「量子デバイス工学」というと、少し硬いイメージがするかもしれませんが、分野でいえば「エレクトロニクス」です。 かつて人類が産業革命によって身体的能力を機械の力に置き換えることを可能とした様に、人間の知能、即ち記憶する能力や思考する能力を電子機器(電子デバイス)(デバイス≒トランジスターだと思って下さい)によって実現することが「エレクトロニクス」の目指すものです。人類は20世紀になって初めて半導体という魔法の物質とマイクロメーター(10-6m)サイズの加工技術を手に入れ、それを駆使することによってエレクトロニクスを発展させてきました。皆さんにも身近な携帯電話、ゲーム、PCなども全てこの恩恵によるものです。人間の欲望に際限が無い限り情報化社会はこれからも発展し続けるでしょう。でもそのためには、「マイクロ」(10-6)よりもっともっと小さな「ナノ」(10-9)の世界で電子をうまく操ることにより新しい電子デバイスをつくろうとする「ナノエレクトロニクス」や「量子デバイス工学」が必要になってきます。「電子(エレクトロン)」が主役になるのは、エレクトロニクスだけではありません。生物や頭脳、私たち人間自身も、中では電子が忙しく動き回っています。すなわち電子なしでは一日たりとも生きていくことはできません。またナノも、物理やエレクトロニクスの世界だけの話でありません。たとえば最近話題のカーボンナノチューブ(CNT)やグラフェンだけでなく遺伝子情報が詰まっているDNAも直径は同じくナノメーターサイズです。私の研究室では、ナノテクロノジーからバイオサイエンスまで幅広い分野の先生や学生さんたちと協力しながら「何でも一度は自分でやってみよう」をモットーに、次世代のトランジスター、高性能のセンサーや医療検査機器などについて幅広く、設計から試作に至るまで自分の手で行っています。

この研究室を希望する方へ

「何でも一度は自分でやってみよう」が研究室のモットーです。「教科書に書いてあるようなことでも一度は自分の手で確かめてみる」ことから意外な発見があったりするものです。研究は主に、「バイオ・ナノエレクトロニクス研究センター」を基盤に行っていますが、ここでは皆さんが自分のアイデアを自分の手で確かめて、その成果を世界に発信できる環境を用意して皆さんを待っています。特に、こんな皆さん、

  • 新しいトランジスターを自分で発明してみたい人
  • そのトランジスターを自分で実際に作ってみたい人
  • とにかく、研究の世界で一発当てて活躍したい人

…いつでも遊びに下さい。できれば一緒に一山当ててみませんか??必要なことは全てゼロから教えます。キチンと学費を払って毎日元気にキャンパスに来て、あとは「熱意」 さえあれば心配いりません。エレクトロニクスの分野で活躍している大勢のOBが、それを証明してくれています!