健康栄養学科

人と社会の健康を担う、管理栄養士のちから。

植物育種学研究室(津田麻衣 講師)

1. 制御環境に適した作物の迅速な育種

国際情勢や気候変動などによる作物の不安定な供給によって、私たちの食生活は常に脅かされる可能性があります。将来的に持続可能で安定した食を確保するためには、変動する環境に頑健な作物を開発することであり、世界的に多くの研究者が取り組んでいますが、なかなか対応できる品種開発には至っていません。そこで、野外ではなく安定している制御環境において、多収で機能性も高くおいしい作物を開発することで、課題に対応できる可能性があります。本研究室では、制御環境に適した植物の評価・選抜から、遺伝的に有用な領域を最適に持ち合わせた植物の育種を行います。特に、ターゲットとする植物種は、ダイズ、アブラナ科植物です。

2. 先端バイオテクノロジー利用作物の消費者理解に貢献する科学的知見の集積

遺伝子組換え技術やゲノム編集技術などの先端バイオテクノロジーは、外来生物由来の遺伝子を利用してゲノムを改変することから、社会にはそれらの影響を心配する声があります。野生種との交雑性やゲノム改変による変異発生の実態など、規制上で確認される安全性に関連する項目とは別に、社会に存在する疑問点に科学的に答えるための情報収集、および実験的な解析から明らかにして社会に示すことで、先端技術が世界の農業ならびに食生活に役立つことを支援する研究を行っています。

この研究室を希望する方へ

食べることが好き、自分が食する作物を改良したいという思いがある学生さんを歓迎します。また、植物を適切に栽培管理することを大事にできる方、植物をじっくり(でも効率的に)調査、解析することをいとわない方を募集します。
研究テーマによっては自分で明らかにした科学的知見を使ったサイエンスコミュニケーションなども想定されます。そうした形で社会に自分の研究結果を還元したい方もぜひおいでください。