日本経済の問題点は、生産性が低いために、競争力が伸びていないことです。スイスのビジネススクール IMD(国際経営開発研究所)が毎年発表する「世界競争力ランキング」における日本の順位は、近年、25〜27位と低迷しています。日本経済の競争力を復活させるためには、イノベーションが必要とされる新しい状況に対処できる知識と実力を持ったグローバル人材の育成が求められます。GINOS(グローバル・イノベーション学科)は、そうした人材を育成するために編成されたカリキュラムに基づき、「ひとと地球と対話する“哲学”の精神に、水平志向のグローバルな才能を育成する」ことを目指しています。授業では通常のカリキュラムに加え、Travel(旅して)、 Play(演じて) 、Dialogue(対話する)を原則としたアクティブ・ラーニングを取り入れています。学生は、プロジェクトベースでの実践的な学びを通して、あらゆる壁を乗り越えながら創造的に問題を解決する力を身につけていきます。例えばTravelの実践プログラムでは、ビルバオ(スペイン)やフィレンツェ(イタリア)など、イノベーション教育が充実している海外協定校の海外研修に参加します。Playの実践プログラムでは、演劇ワークショップで体全体を使ったコミュニケーションを体験します。Dialogueの実践プログラムでは、音楽や絵画などの文化的な活動の中に身を置いて、グループで協力しながら対話力や多様な価値観を学んでいきます。GINOS が目指すのは、より実用的でクリエイティブな教育です。学生たちには、他者を尊重し、個性を生かしながら、グローバルリーダーとして国際社会に貢献できる人材に育ってほしいと願っています。

pf-imamuras.jpg

今村 肇教授国際学部 グローバル・イノベーション学科

  • 専門:労働経済学、社会的企業、社会的経済・連帯経済、社会関係資本
  • 掲載内容は、取材当時のものです