法律学科 イブニングコース

これまでの、そしてこれからの経験を法的視点から思考、整理する。

学祖 井上円了先生の「余資なき者、余暇なき者にも学問の機会を与えよ」という言葉にあるように、学問の機会はすべての人に平等に与えられていなければなりません。法学部では、多様な学生が法学を修めることができるよう、イブニングコースを設置しています。イブニングコースのカリキュラムは、社会での経験を活かして法を学ぶ社会人にとっても、これから社会に出るために法を学ぶ学生にとっても、法律学の基本から専門知識まで効率的に学ぶことができるように設定されています。さらに、第1部の開講科目の一部を履修することもできるので、ライフスタイルに合わせた学習プランにより、リーガルマインド(「法的思考能力」)を養うことが可能です。

学問の魅力

社会における法の役割を考える。

社会規範の一つである法について学び、どのような権利が保障され、どのような義務が課されるかを知ることは、社会生活を送る上で非常に重要です。社会は常に変化し続け、法もまた社会状況に応じて変わっていきます。今の社会で法がどのように機能しているか、そして社会状況に応じてあるべき法はどのようなものか、それを考えていくことが法律学の魅力です。

学び方

効率的なカリキュラムで、実践的な問題解決能力を養う。

イブニングコースは、6限(18:15~)、7限(19:55~)という限られた時限の中で、学生が効率よく集中的に学べるカリキュラムを用意しています。社会人学生の中には民法等の基礎知識を備えている学生もいることを考慮し、自らの興味や理解に合わせて科目を選択しやすい環境が整えています。多様な専門科目での学びを通じて、社会で役立つバランスの取れた問題解決能力を養います。専門科目だけでなく、視野を広げる関連領域科目も充実しています。
イブニングコースの学生も、第1部法律学科の科目を一部履修することができます。第1部法律学科の科目を担当する教員陣が、イブニングコースの科目も担当するのが、本学法学部の特徴でもあります。

豊かな法的素養と自律性・協調性を育てる。

法的問題について、当事者の主張に耳を傾けながら争点を把握し、法に基づいた公平で正義にかなった解決策を提示できる法的素養を身につけ、自律性と協調性を兼ね備えた社会に貢献できる人材を養成します。

グローバル化への対応

イブニングコースでは、グローバル社会に対応できる力を身につけるため、英米法、ドイツ法、フランス法など、諸外国の法制度・運用を学ぶ授業を置いています。さらに、国際法、国際私法など、国境を越えて生じる法的問題について学ぶ授業も充実させています。

4年間の学び

限られた時間で効率良く学べるカリキュラムを設置

  1. 必修科目と選択必修科目を最小限にとどめたカリキュラム編成によって、週6日、1日2時限という限られた時間でも効率良く履修することができます。
  2. 授業を担当する教員陣も、授業内容も、第1部と同様です。
  3. 第1部の開講科目を履修できる制度も設け、自分のライフスタイルに合わせて広く学ぶことができるようにしています。

学びの取り組み

語学教育の充実・海外研修プログラム

法律学科イブニングコースでの語学科目は、すべて選択科目です。英語・ドイツ語・フランス語・中国語の中から選択し受講することができます。法学部では短期留学・語学セミナー等を推奨しており、要件を満たすことにより卒業単位として、単位が認定されます。
夏季休暇中に、イギリス・ロンドン大学で英語音声学セミナーを実施しています。これは、英語の発声について理解を深め、発音やリスニングの向上を目的とする2週間の集中コースです。ロンドン大学内で講義・実習に参加した上で、授業後は、本学法学部専任教員が補習を行ない、日本語で当日の授業について解説し、翌日の授業の概要を説明、さらに課題への取り組み方についてもアドバイスするなど、学習効果を高めるため徹底的にサポートします。
春季休暇中にドイツ語の語学研修として、ドイツの大学で語学セミナーも実施しています。滞在期間中は、ドイツ語の授業はもちろん、授業後にはセミナー・チューターとのサッカー観戦、博物館・美術館見学、オペラやバレエ鑑賞など、様々なプログラムが用意されています。

ゼミ活動

法学部は少人数教育を柱の一つとし、その一環としてゼミ教育にも力を入れています。ゼミとは「ゼミナール」の略語で、少人数クラスで、教員の指導のもとに特定の分野について研究し、報告・討論する授業を意味します。ゼミは、これまで学んできた講義の内容や、これから学ぶ分野のことを、より深く専門的に学ぶ良い機会が与えられます。

法律討論会

毎年秋学期に、全学年の法学部生を対象にした「法学部長杯争奪法律討論会」を開催しています。この討論会では、憲法・民法・刑法から年度毎に順番に課題が出され、その課題について参加者が立論をして、聴講している学生からの質問に答えるという形式で行なわれます。立論者と質問者の間での真剣で白熱した討論は、日頃の学習成果の現われです。「立論の部」「質問の部」のそれぞれについて法学部教員が審査をして、上位3位の学生を表彰します。広い会場で多くの学生の前で討論を経験することは、他の授業とは一味違う実践力を養う貴重な機会です。

模擬裁判

大学祭(白山キャンパス)において「模擬裁判」を実施しています。法学部専任教員の監修のもと、シナリオ作りから上演に至るまでを学生主体で取り組みます。裁判官・検察官・弁護人はもちろん、被告人や証人、裁判員などの裁判に関わる登場人物を演じるのもすべて学生です。大学祭の来場者に広く傍聴してもらうように、身近に起こりそうな事件を題材にして、裁判員裁判の形式で行います。
法学部生を中心にした法律系サークルも多くあり、そこでは勉強会や合宿が開かれ、学生同士で勉強を教え合い、切磋琢磨しています。多くの学生と知り合える場であり、共に勉強する仲間はもちろん、充実した学生生活を送る良い友人を作る場となっています。

無料法律相談部の活動

法学部の附置機関として、無料法律相談部があります。法学部で学んだ法律の知識を活かし、法律を用いた社会貢献を行うことをその目的・使命としています。主な活動としては、定期的に埼玉県朝霞市において、市民の方々に向けた法律相談(土地取引や遺産相続等に関する民法分野)を行っています。このサークルに所属する学生は、法学部の専任教員の指導のもと、日頃から学習会に参加し、相談内容に的確な判断が下せるように努力しています。
無料法律相談部は、関東学生法律相談部連合会に加盟し、年2回の定例会議として各大学の活動報告や合同学習会・模擬相談会等も実施しています。