水工学研究室(青木宗之 准教授)

本研究室の大きなテーマとして「河川生態や親水性を考慮した安心・安全な水辺空間づくり」を掲げています。人や生物にとって、どのような河川が良いのかを考えています。「かわづくり」あるいは「かわまちづくり」に少しでも役立つ知見を得られるよう研究をしています。

1. 魚道の流れと魚の行動について

魚道は、堰やダム等の河川横断構造物がある場合に、魚類や甲殻類の遡上・降下を助けるために設けられます。

魚道は、①プールタイプ、②ストリームタイプ、③オペレーションタイプに大きく分類されます。①は階段式魚道が古くから用いられてきており、最も多く存在すると言われています。また、②では粗石魚道が景観の調和等も考慮され、新たに提案されています。本研究室では、これら2タイプの魚道に着目し、研究を進めてきています。近年では、中小河川や小規模水路に適した②のストリームタイプの魚道の検討を中心に、現地実験や室内実験を行っています。中小河川や小規模水路では、地形等々の条件で設置できる魚道が制限されてしまいます。本研究室では、その場に適した魚道を検討・提案をし、魚がよりスムーズに遡上できるような方策を考えています。

2. 河川の親水利用の実態とその環境要因について

河川には、多くの人々が集います。そして、利用されています。一方で、その集まった人々の利用行為は、散歩や釣り・水遊び・バーベキュー・休憩、など様々です。また、幼児や児童・青年・中年・老年と、幅広い年齢層が河川を利用しています。

河川空間をどのように利用しているか、その場所の物理環境の条件(水の流れの速さや深さ、植生高さなど)や周辺環境(ベンチや階段の有無など)がどのようなものなのかを調査し、より良い河川空間の条件を模索します。また、河川と地域との関わりが非常に重要だと考えています。そのため、河川利用の実態のみならず、地域特性をも考慮した「かわづくり」・「かわまちづくり」を目指しています。

この研究室を希望する方へ

  • 川が好き
  • 水あそびや釣りが好き
  • 体を動かすことが好き
  • 考えることが好き
  • 川によく行く

こんな人たちが向いていると思います。

研究は、主に実験やフィールドワークを楽しく実施し、データを収集・解析・分析しています。研究内容に少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです。

多くの人が最後の学生生活です。大学生活が笑って終われるように、学んだことが次に繋がるように、一緒に取り組んでいきましょう。

また、大学院へ進学すれば、学生生活が延長します。悔いのない学生生活を過ごしてほしいです。

入試イベントや過去問対策、出願登録まで、メンバー限定のお得な特典をゲットしよう!