電気電子情報工学科
明日の地球につながる技術メディアデータサイエンス研究室(橋本真幸 准教授)
AIと人との共存に向けたメディア理解とインタラクション
コミュニケーションロボットやスマートスピーカーなど、日常生活で人とのコミュニケーションを行うことを目的としたAI(人工知能)を搭載した自律的エージェントが普及し、AIと人とが共存する世の中が実現しつつあります。今後この流れはますます加速していき、技術の進歩により、現在の課題である精度や表現力が改善されていくと考えられます。加えて、このようなAIから、利用者の性格や特徴、現在の状況や気分に合わせてパーソナライズされた働きかけを行うことで、より利用者の利便性や快適性、満足度や幸福感を高めることができる可能性があります。
本研究室では、人と共存するAIに必要な技術として、AIの目や耳であるカメラやマイク等により得られる様々なメディアデータをAIが理解する技術(メディア理解技術)、並びに、映像や音声、テキスト等のメディアを通じたAIからの働きかけにより利用者の利便性や快適性、満足度や幸福感を高めるための技術(メディアインタラクション技術)に関する研究を行います。これらの研究を通じて、コミュニケーションロボットやスマートスピーカー、チャットボットなど、人と共存するAIをさらに進化させることに貢献します。
このようなAIシステムを実現するためには、映像認識や音声認識などのメディア信号処理のレベルから、どのようにすれば利用者が幸福感を感じることができるのかという心理学的な要素を含んだ人間理解のレベルまで、様々なレベルにおいて数多くの課題を解決する必要があります。本研究室では、学生一人ひとりが自身の取り組む課題を設定するところから始め、その課題に対してどのようにアプローチしていくべきかについて十分に考えた上で課題解決に向けた研究に取り組むことで、社会で求められている研究実施能力や課題解決能力を身に付けることを目指します。
- 人と共存するAIの例
- コミュニケーションロボット、スマートスピーカー、チャットボットなど
- 取り扱うメディアデータの例
- 映像、音声、モーションセンサーデータ、生体センサーデータなど
この研究室を希望する方へ
研究で取り組む課題には、決まった正解があるわけではありません。しかし、その課題に主体的に取り組み深く考えることで、自分自身の成長に繋げることができます。積極的にアイデアを出し、学内外の研究者と議論を深め、自分なりの解決策を見つけていきましょう。指導教員は、学生の皆さんをサポートするために、研究課題の設定や研究の進め方についてアドバイスをしていきます。また、本研究室の指導教員は、長年企業での研究開発や実用化等に携わってきた実務経験を持っています。この経験を活かして、学生の皆さんが社会に出た際に有用と思われる実務で必要とされるスキルについても、出来る限りのアドバイスをしていきます。
最後に、学生の皆さんが研究活動を通じて、自分自身を成長させ、社会に貢献できる人材になることを期待しています。何か困ったことがあれば、いつでも指導教員に相談してください。