建築学科

デザインするのは、快適で安全な建築、まち、そして生活。

建築社会システム研究室(田澤周平 准教授)

建築を企画する段階から設計、施工、製造、維持管理のすべてのプロセスを対象とした研究を行っています。諸外国の建築生産に関する政策や契約発注方式などを含む社会システムも研究の対象にしています。具体的には「デジタル化」と「グローバル化」を切り口にした建築社会システム全般の研究を行っています。

デジタルツールを用いた建築生産の効率化に関する研究

日々進歩している技術であり、建築産業において必要性が高まっているデジタルツールを利用した建築生産の効率化に関する研究を行っています。3DCADの持つ3次元的な形状のデータとそれに付随する属性データを一体的に扱うBIM(Building Information Modeling)を用いた工程計画の作成、データを利用したものづくりの手法であるデジタルファブリケーション、製造業の設計手法を建築の設計に応用するDfMA(Design For Manufacture and Assembly)による生産の効率化等を研究しています。

建設産業政策の国際比較研究

英国ではConstruction2025という政府の建設戦略に関するレポートを発行しており、国として2025年までの建設費削減、工期短縮などの生産性向上の目標を掲げています。その目標に向けて建築生産の標準化、BIM化、契約発注方式の整備、グローバル化などの取組を行っています。今後日本がグローバル市場に進出する際や、日本においてグローバルな発注者の仕事をする際にそのような取組の研究は有効であるとともに、これからの日本の建設産業の方針を考えるにあたって建設産業の国際比較は有効な手がかりになると考えています。
具体的な研究テーマとして「英国の建設業に関連する社会政策・建築社会システムに関する研究」「グローバル市場における日本建設業のポジショニングに関する研究」「IPD(Integrated Project Delivery)に関する研究」などが研究テーマとして挙げています。

この研究室を希望する方へ

海外の文献調査をする際は英語のスキルが必要になります。デジタルツールを用いた研究を行う際はソフトウェアを利用するスキルが必要です。ヒアリング調査では様々な専門家に話を聞き、聞いた内容を文章や資料にまとめ上げる能力が必要になります。卒業論文の作成には論理的な考え方と、文章の作成、プレゼンテーション資料の作成と発表のスキルが必要になります。それぞれのスキルや能力は一朝一夕には獲得できるものではありません。研究室に配属されたあと継続的に本を読むことや議論することを行いながら、共に磨き上げて行ければ良いと思っています。そのためには前向きに目標達成に向けて努力できる人、明るく楽しくコミュニケーションができる人を望んでいます。