建築学科

デザインするのは、快適で安全な建築、まち、そして生活。

建築環境デザイン研究室(イムウンス 教授)

快適性と省エネルギー性に調和する安全な室内環境デザイン

我々は一日中多くの時間、場合にはほとんどの時間を建物、車等何かに囲まれている室内で過ごしており、室内環境が健康や生活の質に直決していると言っても過言ではありません。安心して生活できる安全で快適な空間でありながら、地球環境にも易しい省エネルギー性の高い室内環境の創出を目指して、建築環境の中でも主に空気環境・熱環境に関する研究を行っております。

不均一汚染物質濃度分布予測に基づく空気質制御システム設計に関するテーマ

室内温度及び気流分布

室内には化学物質、細菌、ウィルスなど数多い汚染物質が存在しています。健康的な空間を造るためには、新鮮な空気を供給するか汚染物質を除去することが必要です。効果的に汚染物質を制御するためには、室内に形成される不均一な汚染物質濃度分布を正確に予測し、空気環境を評価することが重要です。様々な環境要素を持つ室内空間をコンピュータで再現し、CFD解析という技術で気流分布、温度分布、汚染物質濃度分布を予測して、同じ量の空気を供給したときにより汚染物質の濃度分布が低くできる空気質制御システムの設計法について調べます。

自然換気利用する省エネオフィスの換気設計法に関するテーマ

自然換気利用建物の室内風速分布

地球規模の環境問題を背景に、建築における省エネルギーとして自然エネルギーを利用することへの関心が高まっています。オフィスビルにおいて自然換気を導入している例が多いですが、知的生産性の面から快適な環境を維持することが要求されるオフィスで、時々刻々変化する自然風を利用することは用意ではありません。自然換気と機械空調を併用可能なハイブリッド空調システムを有する建物を対象とし、実測と数値流体力学解析により気流分布、温度分布、汚染物質濃度分布の予測ならびに建物の省エネルギー性の評価を行い、自然換気利用建物の最適な換気設計法を調べます。

この研究室を希望する方へ

大学最後の1年間を過ごす卒業研究では、今までとは大きく異なる経験をします。学部3年までは答えが分かる勉強をしていたとすると、卒業研究では答えの分からない問題、答えがあるかどうかも分からない問題に取り組んで行きます。

また、研究室の定例ゼミ時間以外には自分でスケジュール管理をして研究を進めることになります。その中で研究を進めるために大事なことは時間の有効管理と積極的な姿勢が必要です。

また、研究室生活は他のメンバーと時間・空間を共有することになるので、共同生活を乱さないルールやマナーが要求されます。卒業研究を通して、専門知識の基礎勉強や研究成果のみならず、計画・進行・まとめ力、コミュニケーション能力の伸張など、自分を大きく成長させてください。