豊かな人間性と、実践的な指導力、確かな「授業力」を備えた教員を目指します。その軸となるのが、4年間を通じて継続的に行う「往還型教育実習」です。教室で学んだことを現場で確かめ、現場での経験と課題を大学で研究する。その繰り返しにより、高度な専門性と教員としての実践的指導力を養います。
理論と実践をつなぎ、確かな指導力を磨く。
学問の魅力
教育現場での実習で「確かな授業力」を身につける
社会の変化にともなって、子どもたちが置かれた状況や将来の描き方も多様化しています。グローバル化や情報化は、学びの場にも大きなインパクトを与えています。しかし、そうした教育現場においてもまず求められるのは、豊かな知識と人間性に裏付けされた「確かな授業力」です。そして教育現場と社会との、あるいは世界とのつながりを築く力を持つことが、小学校教師に期待されています。
本学科のカリキュラムでは「小学校教諭1種免許」の取得を目指し、関連科目で着実に実力を育むとともに、小学校の教育現場を体験し、実践から学ぶ機会を1年次から重ねることができます。
学びのメソッド
現代社会と教育現場の課題に対応できる力を育む
初等教育の対象となる児童期(小学校)は人間形成の基礎となる重要な時期です。現代社会では「確かな授業力」はもちろんのこと、さらに英語教育や特別支援教育に対応できる力、学校・地域・家庭の連携を促すことができる教員が特に求められています。
本学科では「初等教育のスペシャリスト」を目指し、多角的な専門科目の学習や教育実習での実践を重ね、現代の教育現場で求められる力を培っていきます。現代社会と教育現場の抱えるさまざまな課題について柔軟に対応できること。そして児童だけでなく、保護者や同僚とも信頼関係を築きながら教育に携わることのできるコミュニケーション能力を養います。
教員としての幅広い教養と実践的な指導力を修得する
急激に変化する環境の中で成長・発達する子どもについて深く理解する力を持ち、豊かな人間性を備えた小学校教員となることを目標とした学びに取り組みます。また教員として実践的な指導力を養うため、大学(授業)での学びと、教育現場での体験・実習を結びつける「往還型教育実習」を行います。「往還型教育実習」とは、大学(授業)で学習した教育学の理論を実習協力校で実践し、その教育実践で得られた学びと成果をもとに、大学での学びをさらに深めていく取り組みです。1年次は小学校での観察実習、2・3年次は週1日および1週間程度の集中実習を実施します。
また、教育に関係する5つの領域(教育と現代社会、心理学と発達臨床、学校教育、社会教育、特別支援教育)を学ぶ専門科目が人間発達専攻と共有され、教員として幅広い教養を修得できる環境が整えられています。
「教育課程表」には、本学科が設置している科目を掲載しています。「カリキュラムマップ」では各科目をテーマごとに分類し、それぞれの科目がどのように関わり、つながっているかを紹介しています。
卒業論文のテーマ例
- 令和の日本型学校教育に資する授業様式に関する実践的研究 -教師主導の学び(teacher-led learning)における談話分析の視点-
- 近現代日本における学歴社会の発生と展望 〜初等・中等教育機関の拡大に着目して〜
- ひきこもりの若者を支援する社会教育の検討 -主体的な意欲を育む「居場所」としての視点から-
- 小学校における教科担任制導入の実態について -先駆的な実践例と面接調査校の取り組みを参考にして-
- 人を夢中にする教育は可能か -楽しさに注目した学習の展開-
- SDGsに関する教材開発 -かるた制作を通して-
学びのポイント
大学での学び方を身につけるための2科目
教育学科の1年次必修科目「大学生として学ぶ」および「教育学演習Ⅰ」は、大学での高度な学習・研究に取り組むための基礎力を養うために用意された科目です。
これらの科目では共通テキストとして、東洋大学文学部教育学科編 『大学生として学ぶ―教育学入門―』を使用します。同テキストは3つの章(「大学生活と学び」、「学びの技術」、「教育学科で豊かに学ぶ」)を通して、大学生として教育学を学んでいく上での基礎的事項を説明しています。
1年次春学期の「大学生として学ぶ」ではテキストに基づく講義で概要を学びます。そして秋学期「教育学演習Ⅰ」では春学期の学びをもとに、教育研究の諸領域の中から各自の調べてみたい教育問題について情報の収集と分析を行い、その成果をプレゼンテーションします。
学び、自ら調べ、考え、発表する過程を通して、教育学を学ぶためのスキルを身につけていくことができます。
演習・ゼミナールで、自らのテーマを学習・研究する
4年次に取り組む「卒業論文」作成へとつながる学びを、1年次から継続的に行います。
1年次の「大学生として学ぶ」・「教育学演習Ⅰ」に続いて、2・3年次には「教育学演習ⅡA・ⅡB」・「教育学演習ⅢA・ⅢB」、4年次には「教育学卒論演習A・B」という関連科目が設けられています。
2・3年次の「教育学演習」では、自らの研究テーマと希望をもとに、関連領域を専門とする教員のゼミナールに所属して学びます。少人数で行われる各ゼミナールでは、それぞれの研究テーマについて調査・発表や質疑応答などの取り組みを重ね、担当教員からのアドバイスを受けながら専門的な知識と研究方法を身につけていきます。
こうしたステップを経て、自らの研究テーマ(研究課題)に基づいた「卒業論文計画書」を作成。4年次には卒業論文指導教員からの指導とサポートを受けながら、卒業論文を完成させます。
グローバルな社会に求められる小学校教師を目指す
1年次から開講されるゼミナールでは、自身の「問い」を見つけ、独力で、ときには仲間の力を借りながら解決できるよう、きめ細やかな支援が行われます。4年間の学びを通して育まれる主体性や協調性、課題解決能力は、グローバル社会を生きる上でも大きな力となるはずです。
また海外留学に向けたサポートのほか、「小学校英語」を専門とする専任教員による手厚い授業も。英語力と国際的なコミュニケーション能力を高めることで、グローバル社会を担う子どもたちの育成に強みを持った小学校教師を目指すことができます。
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