情報連携学部

情報連携学科

大学DXを目指して。

大学DXを目指して。

情報連携学部(INIAD)への入学を検討されている方は、本学科の方針や教育研究について、より深く理解いただくために、以下のコンテンツもご覧いただくことをお勧めします。

7月~8月にINIADで講座を開催します。申し込み締め切りは6月27日(金)です。
詳細・申込み方法は、以下のリンクからご確認ください。

インターネットは社会を大きく変えました。新しい技術が社会を変え、その変化が研究開発のスピードを加速させます。そして、そこで生まれた新技術がさらに社会を加速させて─社会の変化のスピードはどんどん大きくなっています。

そのデジタルのスピードに合わせてすばやく「変われる」組織に「改革」しようという世界的な動きが「DX:デジタルトランスフォーメーション」。最近まで日本ではこの動きは鈍いままでしたが、近年のコロナ禍で、遠隔会議が一気に広まるなどDXが一気に進もうとしています。

INIADは、当初より大学のDXをコンセプトとして作られた学部であり、その教育も、組織や社会をDX化できる知恵を持った人材を育てることを目的にしています。さらに、2022年末からの生成AI革命を受け、INIADは先駆けてAIを積極的に活用する教育環境を整備しました。

学問の魅力

生成AI時代に求められる知恵

新技術の利用と創造─研究開発には「理」の知恵が必要です。

しかし単に新技術の開発に成功しても、それだけでは技術を社会に出していくことはできません。

新技術をどのように持続的ビジネスにつなげるか、社会問題の解決にどう活かすかには関係する法律や規制をどうクリアするかといった「文」の知恵が必要です。

さらに同じようなサービスであっても、あるサービスは使いやすいとか、使っていて楽しいというように─人々の感性にいかにマッチするかの差が、広まるときに大きな結果の違いになってきます。

その差を生むのはデザインであり「芸」の知恵です。

生成AI時代においては、これらの知恵をAIと協調しながら発揮して新たな価値を創造する能力が求められます。そのためには、AIの可能性と限界を理解し、適切な指示を出す能力が必要です。

同時に、AIの出力を批判的に評価し、人間ならではの創造性や倫理的判断を加える力も重要です。

つながる力

インターネットが大きく社会を変えたのは「人と人」をオープンに広くつなげたからです。特定の企業の中でしかつながらない電子メールやホームページではこんな力は持てなかったでしょう。メールアドレスやURLを知っていれば「いつでも、どこでも、だれでも」つながる─そのオープン性がインターネットの力です。次の大きな技術・社会革新の波となるといわれているのが「IoT: Internet of Things─モノのインターネット」と「AI: Artificial Intelligence─人工知能」です。私たちの身の回りの「モノ」がネットワークにつながり「モノと人」、「モノとモノ」、「モノとAI」、「人とAI」が、オープンにつながる時代がやってきます。視覚や聴覚も学んだ生成AIをベースにしたロボットも一般化するでしょう。今までのインターネットの世界を超えて、ネットが現実の世界と融合してきます。関連する法律や制度はより複雑になります。INIADは、こうした複雑につながる世界で、技術と社会をつなぐ架け橋となる人材を育成します。

情報連携学へ

変化が加速した現代─高いレベルで「文・芸・理」の知恵を融合したAI+IoT時代のサービスやモノが前提ならば、若くてもより早く成功を収められるようになります。しかし同時に、どんなに優れた人でも一人で「文・芸・理」のすべてが高いレベルという人間はいません。

今、求められている人材は、自分が得意ではない分野に対しても理解を持ち、他の仲間─さらにはAIと共通の言葉で対話して連携しプロジェクトを達成できる人材です。

そのために創造したのが、連携するための「文・芸・理」の知識と、どう連携させ目的を達成させるかを研究する「情報連携学」であり、その実践教育を行うのが「INIAD:情報連携学部」です。

INIADは、生成AI時代においても、常に最先端の技術と教育手法を取り入れ、変化に対応できる人材を育成していきます。

学びのメソッド

デジタル技術による変革、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現が社会のキーワードになる今、IoT、生成AIをはじめとしたデジタル技術は日々目覚ましいスピードで進化しています。そのような世界に貢献できる人材を送り出すためには、大学の「教育」も、常に変わり続けることが必要です。

開設から5年が経つ2022年より、INIADはカリキュラムを大幅にアップデートしました。

連携の基礎としての、プログラミング・数理・コミュニケーション

1〜2年生にかけて、すべての学生がプログラミング・数理(数学と確率統計)・コミュニケーションを集中的に学び、情報連携の基礎を身につけます。社会全体がグローバルに結合されようとしている今、私たちも世界中の人たちと「連携」し、さまざまな課題を解決していくためのスキルが求められています。

INIADでは入学直後から、世界中で使われているプログラミング言語「Python」と、Webの標準言語「HTML」「CSS」「JavaScript」を学びます。これらの基本スキルをもとに、ソースプログラム管理システム「Git」を用いたチームでのWebサービス開発や、Pythonによるデータ解析やAI活用の基礎を2年次までに全員が習得します。

学習においては、生成AIを活用した独自の教育システム「AI-MOP」を利用します。安易にAIに答えを求めるのではなく、AIをパートナーに、自らの理解を深めることを学びます。

将来のポートフォリオを形作る専門科目群

2年次からは、INIADが提供する5つの情報科目群および2つの連携科目群からなる「7つの科目群」のうち、情報科目群を含む2つを選択し、専門科目を学習します。「IoTからクラウド技術まで、最先端技術を身につけたエンジニアになりたい」「ビッグデータや生成AIを活用した新規事業を起こしたい」「地域社会のDXを推進したい」など、自分の将来につながる科目群を選択し、その分野について深く学びます。

選択して学ぶ7つの科目群

以下の科目群から、情報科目群を含む2科目を選択し、専門科目を学びます。

情報科目群1:コンピュータ・システム科目群

高度にデジタル化した現代社会は、無数のコンピュータとそのネットワークに支えられています。

最新鋭のAI技術も、大量のコンピュータ資源により支えられています。このようなIoT+AI時代の情報システムを構築するには、OS(オペレーティングシステム)からネットワークに至るまで、コンピュータ・サイエンスの体系的な理解が必要になります。コンピュータ・システム科目群では、最先端の情報システムを自ら構築するための知識・スキルを身につけます。

情報科目群2:コンピュータ・ソフトウェア科目群

DXを実現するためには、社会のさまざまな課題を分析し、それを解決する情報サービスを設計・開発できることが必要になります。さらに変化の早い現代においては、情報サービスを迅速に立ち上げ継続的に発展させることが期待され、そのためのソフトウェア開発手法を身につけることも求められます。コンピュータ・ソフトウェア科目群では、モダンな情報サービスの設計・開発を行うための知識・スキルを身につけます。

情報科目群3:ユーザ・エクスペリエンス科目群

人を惹きつける情報サービスには、魅力的なUXデザインが不可欠です。ユーザ・エクスペリエンス科目群では、デザインに関する基本的な知識を学習したうえで、「人とコンピュータの関わり」に関するデザインを深く学び、新しいアイデアを形にするための実践的な知識・スキルを身につけます。

情報科目群4:データサイエンス科目群

現代社会においては、世界中で常に生み出され続ける大量のデータが、DXの源泉となっています。これらのビッグデータを読み解き社会の課題解決につなげる力は、これからのあらゆるビジネスの分野で欠かすことのできない能力です。データサイエンス科目群では、統計分析の知識を基礎に、機械学習やAI(人工知能)技術を活用し、ビッグデータを分析するための知識・スキルを身につけます。

情報科目群5:ICT社会応用科目群

あらゆる分野でDXが求められる現在、プログラミングをはじめとしたコンピュータ・サイエンスの知識は、将来どのような分野で働くとしても、大きなアドバンテージとなります。ICT社会応用科目群では、INIAD生全員が学習するプログラミングをベースに、特にICT(情報通信技術)の実社会への応用の観点について、重点的に学習します。

連携科目群1:ビジネス構築科目群

現在、コンピュータは誰でも手に入るものになり、特別な資格や高価な機器がなくても、知識とスキルを身につければ新しいサービスやモノを創れる時代になりました。クラウドファンディングによる世界中の不特定多数からの資金調達など、インターネットを活用し、これまでになかった形で新たなビジネスを立ち上げるしくみも、次々と世に出ています。ビジネス構築科目群では、何度でも挑戦するマインドを持ち、チームを束ねて、新しいICTビジネスを構築することのできる人材を育成します。

連携科目群2:コミュニティ形成科目群

現在、スマートシティとよばれるような、複雑化し高度化するまちの活動を最先端技術で支える取り組みが世界中でなされています。インフラの設計・管理、環境への配慮、健康、快適で便利なくらしの実現など、地域・コミュニティにおけるICTの活用はますます盛んになり、それによって豊かなくらしを創り出すことができます。コミュニティ形成科目群では、ICTを活用した地域・コミュニティ形成の基本的な考え方を身につけることができます。

チーム実習

「情報連携チーム実習」は、学部3年の必修科目として設定されています。2年生より学び始めた科目群の専門知識・スキルを持ち寄り、学部横断で5人程度のチームを組み、自主的にプロジェクトを立案し、1年間をかけてプロジェクトを遂行します。「連携力」を重視するINIADならではの、ユニークな取り組みです。

実際の社会では、自分とは違う強みを持った仲間と協力することが必要です。特に、スタートアップをはじめとした社会の多くのICTビジネスは、エンジニア、デザイナー、プロジェクトマネージャをはじめ、さまざまな役割をもつ人々が協力して作られています。そのような「社会」を疑似体験し、貢献をする意義、あるいはその難しさを知ることを目的とした「実習」です。

卒業研究

4年生では、教員の研究室に所属し、1年間をかけて専門的な研究テーマに取り組みます。もちろん大学院に進学し、研究者を目指して、より本格的に研究活動を行うこともできます。

教育課程表・カリキュラムマップ

「教育課程表」には、本学科が設置している科目を掲載しています。「カリキュラムマップ」では各科目をテーマごとに分類し、それぞれの科目がどのように関わり、つながっているかを紹介しています。

コミュニケーション力の重視

異なる専門、多様な国籍を持つ者同士で、共通の課題解決を行うため「英語」をはじめとして「プレゼンテーション」や「ディベート」などの実践的コミュニケーション能力を身につけます。そしてそれは、対話によりAIの最大パフォーマンスを引き出す力にもつながります。

学びのポイント

「AI-MOP」―GPT-4を活用した教育システム

INIADは2023年4月から全学生がGPT-4を使えるようになる「AI-MOP」(AI Management and Operation Platform:AI管理運用プラットフォーム)を開発し、導入しています。GPT-4は、OpenAI社が提供するChatGPTの上位コア技術である生成AIモデルです。現在AI-MOPでは、最新版のモデルであるGPT-4oを利用可能としています。

INIADでは本システムを活用し、学生がGPT-4を使って自分の考えを深め、より高度な思考力を身につけられるように、適切な環境・指導・教材の提供を積極的に進めています。

このAI-MOPの目的は、生成AIを利用した自学自習を可能にして学生たちの教育効果を高めることにあります。また生成AIのAPIをプログラミングで利用できるようにして、生成AIを利用したシステム開発のスキルを学ぶこともできます。

学生はChatGPTを利用して疑問を解決したり、対話を繰り返して理解を深めたりできます。また、AI利用の研究や課題に取り組むこともできます。一方教員は、学生の利用状況を追跡し、学習の進捗を確認することが可能です。

ネットワークと現場を組み合わせた新時代の教育

ネットワークの時代だからこそ、INIADでは「その場に集うこと」を重視しています。知識を受け取る部分はネットワークのオンライン教育システム「MOOCs(ムークス)」で行います。いつでも、どこでも、何度でも、納得行くまでブラウザ経由で受講が可能で、演習により自分の理解度も確認できます。

一方、キャンパスではネットワーク上でできないことを行います。具体的には、教師や、学生同士での討論を中心とした対話中心の授業や、手を動かす実習を行い、オンライン教育システムで得た知識を消化し身につけることを促しています。

また、学生の皆さんには、学習のためのPCを自分で用意してもらうBYO(Bring Your Own)PC をお願いしています。

最先端の空間で学ぶ

赤羽台キャンパスにあるINIADは最先端のIoT技術により、さまざまな設備や機器をネットワークに接続し、それらがキャンパスの状況に合わせて協調動作することで、人々に最適な環境を与え、使用エネルギーの最適化を図っています。このように設備や機器を空間の状況に合わせて最適制御するというコンセプトは、坂村健 INIAD創設者がプロジェクトリーダーを務めるTRONプロジェクトの目指すところであり、赤羽台キャンパスはこの研究成果を取り入れた未来のキャンパスを実現しています。

研究室には、電灯やエアコンのスイッチはありません。キャンパス内にあるセンサーを利用して環境を自動認識して制御を行い、利用者からの指示はスマートフォンやPCからネットワーク経由で行います。教室や研究室などへはICカードやスマートフォンで鍵を開けて出入りします。講義の案内や連絡事項などはキャンパス内に設置されたデジタルサイネージやスマートフォンで知ることができます。

コンピュータ教育に適したネットワーク環境

キャンパス内にはWi-Fiが整備されていて、情報教育を実施するために十分なインターネット接続帯域が確保されているので、学生が所有するPCやスマートフォンを持ち込んで、授業や研究に活用することができます。

また、クラウドコンピューティング環境としてINIAD教育クラウドを整備している。このINIAD教育クラウドを活用した講義も数多く用意されている。学生がINIAD教育クラウドを自分自身の学習や研究などにも活用できるよう、設備も整っており、また困ったときにはINIADスタッフがサポートします。

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