食環境科学部

食環境科学科

次世代の食のあり方を、科学の視点で考える。

次世代の食のあり方を、科学の視点で考える。

地球規模での環境変動による食料資源の危機、食の格差といった問題への対応、食料資源としての動物の利用などについて、グローバルな視点から「食のあり方」を見直す時が来ています。食をとりまく多様な分野でリーダーシップを発揮し、食環境科学に関する専門知識をもって、次世代の食を創造する能力を身につけることを目指します。

学問の魅力

食環境の変化に対応し「次世代の食」を創造する

持続可能な社会・食関連産業の実現は、今日の世界的な課題のひとつです。

食環境科学は持続的・永続的な社会を支え、健やかないのちを育み、質の高い暮らしを実現するため、環境への負荷を抑えた「自然共生型の食産業」の実現を図ります。さらに、少子高齢化が進む社会に対して食の環境から貢献し、より充実した健康寿命の源となる「次世代の食」を創造する力となることを目指します。

学びのメソッド

新たな「食」のあり方を探り、実現する

日本と世界における、食をとりまく環境の現状について理解を深め、先端的な知識と技術を身につけます。ICTとデータサイエンスについても学び、これからの社会において持続可能な食環境産業の提案・開発・推進に取り組む人材としての基盤をつくります。

専門分野の学習・研究においては先進的な研究施設を活用し、最先端の科学的根拠に基づく食品分析や、HACCP(食品製造のすべての工程において、危害要因を科学的根拠に基づいて管理する規格)に対応した食品の製造・加工に関する知識やスキルを修得します。

これらの学びを通して、食品や食材の機能性の探索、評価、応用を目指した基礎的研究などにより「食環境科学」に関わる技術者・専門家を目指します。

次世代社会に貢献する「食環境科学」の可能性

AIやIoTといった先端技術とデータを活用する次世代社会「Society5.0」。その実現に食環境科学の領域から貢献できる人材に必須の知識とスキルの習得を目指します。

食環境科学部共通科目の「食環境科学総合演習(f-STEAM)」では、食環境学領域に関わるさまざまな先端的知識・技術について学び、f(食環境科学領域における)-S(Science)、T(Technology)、E(Engineering)、A(Art)、M(Mathematics)の5分野について複合的なスキルを身につけます。

このほか、急速に進展しているデジタル化に対応する「データサイエンス概論」、他大学や外部研究機関、企業等の専門家による講義などを行う生命科学部との共通科目「未来共創概論」が設置されています。

食をとりまく世界で哲学を持つ

人間的な成長の礎となり、食をとりまく分野でリーダーシップを発揮するための哲学と倫理、そして次世代の食に貢献する人材に求められる食環境科学領域の専門的・実践的な知識とスキルを身につけます。

1年次には、食環境科学領域の基盤となる分野を学習します。2年次には、次世代の食と関連産業の創造に必要な食環境科学領域における深い教養、高度な基盤専門知識を修得し、3・4年次の、専門領域に関する学びと研究につなげます。

教育課程表・カリキュラムマップ

「教育課程表」には、本学科が設置している科目を掲載しています。「カリキュラムマップ」では各科目をテーマごとに分類し、それぞれの科目がどのように関わり、つながっているかを紹介しています。

卒業論文のテーマ例

  • と畜場(牛)およびジビエ処理加工施設環境における細菌学的実態調査
  • 合金鍋の調理特性に関する研究
  • ラテアートの安定性
  • 市販育児用調製粉乳におけるオリゴ糖の構造解析
  • 乳酸、酢酸の添加による日本酒の味の変化に関する研究
  • プロテイン製品に含まれるアスパルテーム含量の実態調査
  • 花豆(Phaseolus coccineus )の皮の抗酸化性評価
  • 抗トマトモザイクウイルス薬の開発
  • イネ品種「コシヒカリ」の生育・成分特性における品種内遺伝的多様性の評価
  • サザエ(Turbo sazae )含有スフィンゴリン脂質の精製および脂肪酸組成解析
  • ユズ(Citrus junos )を加えた飼料のティラピア(Oreochromis niloticus ) 筋肉の鮮度低下に及ぼす影響
  • ベビーリーフの抗酸化能に対するLED光スペクトルの影響について
  • 鶏卵摂取によるヒト認知機能改善効果の検討

学びのポイント

食環境科学の基礎から学び、専門性を高める

1年次には、生物学、化学、基礎微生物学などを通して、食環境科学の基盤と、科学の基礎を学びます。また世界の食環境の現状や将来に向けた取り組みなどについて知識を深め、食環境科学領域における広い視野を養います。

また2年次には、食環境科学領域を「食資源生産」「スマート農業」「食の分析・機能」「食の産業構造」「食の国際的見識」「食と命・健康寿命延伸」の6カテゴリーに分類して学びます。基礎・生産から流通まで、食の世界を系統的に学ぶことで、基盤専門知識の高度化を図ります。

3つのコースで専門領域に関する高度な知識を修得

3年次以降に学ぶ専門領域には「フードサプライコース」「フードテクノロジーコース」「フードレギュラトリーコース」の3コース(学習モデル)が設定され、自分自身の興味と希望に応じた専門領域について学びを深めることができます。

  • フードサプライコース……都心での食品材料の供給技術、完全生産管理、食肉培養、フードロス削減のための再起食材開発などを扱います。
  • フードテクノロジーコース……最先端の食品製造加工法や次世代の食品分析法の開発、分子調理設計など、科学技術的な側面から学びを深めます。
  • フードレギュラトリーコース……食品衛生管理者・監視員の養成、HACCP対応教育、レギュラトリーサイエンスや流通食品モニタリング技術といった、食品衛生や安全性確保のための専門的・実践的な知識とスキルを学びます。

実験・実習科目で問題解決能力を養う

「化学実験」「生物学実験」「食品衛生微生物学実験」「食品衛生化学実験」が、1~3年次の必修科目として設置されています。これらの科目では、食環境科学領域における研究に必要な基本的な実験手法を身につけます。また、実験・実習を通して自主的・主体的に問題解決する能力と、自らの考えを表現する能力を養います。

学際的・国際的な学びの機会も充実

国際的な教育・研究拠点への発展を目指す取り組み

国際的な教育・研究拠点への発展を図るため、本学科では朝霞キャンパスに併設の生命科学部の他、健康スポーツ科学部、ライフイノベーション研究所、工業技術研究所などとのキャンパスを超えた学内連携をはじめ、学際的な分野において世界水準の研究力の獲得、国内外の産官学連携による研究の活性化を進めています。

食環境科学部主催 TGLレクチャー・シリーズ

Toyo Global Leader(TGL)養成プログラムの一環として、各学期に数回、学内外からさまざまな分野で活躍する講師を招聘した特別講義(TGLレクチャー)が開催されています。

グローバル産業である食に携わる高度専門職業人になるには、多言語環境(特に日英バイリンガル環境)でのコミュニケーション力が欠かせません。同講義は使用言語を英語・日本語とすることで、多言語環境でのコミュニケーション力の効率的な向上を目指します。

多彩な英語科目と、海外研修・留学プログラム

キャンパス内留学 Toyo Achieve English 英会話講座

会話を中心にキャンパス内で学べる英会話講座。授業の空き時間を有効に使いながら毎日学べる最大4名での少人数制グループレッスンと、自分のレベルや希望にあった授業を受講できるマンツーマンのレッスン。

多様な海外研修

夏季、春季休暇期間中には多様な短期海外研修が開催されており、各自の目的に合ったプログラムを選んで参加し、本学部の基盤科目として単位認定を受けることができる。また、半年や一年など中期・長期の留学プログラムも充実。

英語特別教育科目 LEAP (Learning English for Academic Purposes)

留学に必要な英語力を習得することやIELTSのスコアアップを目標とした、全学共通の英語特別教育科目。英語教授法が専門の英語話者による指導のもと、Listening/Speaking、Reading/Writingの開講クラス(単位認定科目として開講)で、それぞれの焦点に合わせて学べる。春季、夏季休暇期間中にはTOEFL iBT®対策講座やEnglish Campも開催。

このほか食環境科学部では、基盤教育科目に「English for Liberal Arts」、「英語ビジネス実務」、「文化間コミュニケーション」、「欧米の文学と文化」等の科目を設け、高度な英語力とその基盤となる異文化理解力の涵養にも力を入れています。

教職課程

教職を目指す学生が安心して学べる環境を整えています。2008年に出された新しい学習指導要領では、科学的な思考力表現力の育成が重視され、観察・実験の結果を自分で分析・解析し、考察する活動を充実させていくことが求められています。

食環境科学科では理科の中学・高校教員免許が取得可能。学科の学びの中で培った幅広い分野での知識や視野、問題解決力を生かして、科学の魅力を伝える教員へと羽ばたいていきます。

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