AI技術とは、大量のデータと複雑な「数理モデル」を活用して、未知のデータの「認識・予測」をしたり、新しいデータを「生成」したりすることができる技術です。1940年代からAI技術のひとつである機械学習法としてニューラルネットワークなど多くのモデルが提案され、2012年以降はたくさんのニューロンを組み合わせたディープラーニング(深層学習)と呼ばれるモデルの利用が盛んになりました。さらに、Attention機構が開発され、これをフルに活用した深層学習モデル「Transformer」が、ChatGPTなどのもとになっています。このように生成AIとその応用の進展の速度は驚異的で品質も高く使いやすいため、これからの時代は生成AIを使いこなすことが必須になっていくと考えられます。

INIADでは、生成AIを教育研究に積極的に活用し、自分の頭で考えるためのツールとして学生に推奨しています。例えば全学生が入学と同時に、コンピュータを使ったプログラミングの基礎を学びます。また、生成AIを自分の学びに使うだけでなく、生成AIを活用した課題解決の可能性を探る「チーム実習」という講義を行っています。これは3年次に1年間かけて、異なる専門を学ぶ学生同士でチームを組み、実際に起きている社会問題を調査し、デジタル技術で解決・提案するためのプロジェクトを実施するものです。4年次になると研究室に配属され、さまざまなテーマの卒業研究に取り組みますが、そこでも生成AIの活用は重要なテーマのひとつになっています。

このようにINIADでは、生成AIを自らの学びに役立てることを出発点に、生成AIで何ができるかを考え、学びを深めることができます。学生たちは、INIADでの学びを通して、生成AIをはじめとしたさまざまデジタル技術を味方につけ、これからの社会で活躍できる力を養います。

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中村 周吾教授情報連携学部 情報連携学科

  • 専門:データ・サイエンス、機械学習・深層学習、生命情報科学
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別所 正博教授情報連携学部 情報連携学科

  • 専門:ユビキタス・コンピューティング
  • 掲載内容は、取材当時のものです