私たちは日常生活の中で、スマートフォン、タブレット、ノートパソコンなど、さまざまな情報技術を当たり前のように活用しています。こうした情報技術は企業においても活用が進み、オフィスや工場でも業務の自動化や効率化に欠かせないものになっています。今後、情報技術の社会への応用はますます広がっていくことでしょう。しかし一方で、サイバー攻撃による個人情報の漏えいや工場のシステムが作動しなくなるなどの被害も発生しています。そのため社会では、サイバーセキュリティの重要性がこれまで以上に叫ばれています。

研究室では現在、多くの人が安心で安全な環境のもと、ITを利用できる社会の実現を目指してDX(デジタルトランスフォーメーション)やサイバーセキュリティの研究活動に力を注いでいます。

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例えばある学生は、「過去のサイバー攻撃の事例を参考にして、次に来るサイバー攻撃を予測して可視化」する研究に取り組んでいます。本研究では、過去の観測データに着目してさまざまな手法で分析を行った結果、サイバー攻撃を効果的に検知する手法を提案し、さらに過去のサイバー攻撃事例を用いて提案手法の有効性を実証しました。そして研究の成果をまとめた論文は、アメリカに本部を置くIEEEの国際学会(ICOCO2022; IEEE International Conference on Computing 2022)において、22カ国から集まった研究者による76件の研究発表のなかで、Best Paper Award(最優秀論文賞)を受賞。国際的に高い評価を得ました。このように情報連携学部の学生たちは、社会が抱える課題を発見し、試行錯誤しながらデータ分析を重ね、研究論文を発表することで社会に貢献することができています。

情報連携学部は、その名の通り「連携」が大きなポイントとなります。これからも教員や学生、企業や社会との「連携」を大切にしながら、安心で安全な情報化社会の実現を目指していきます。

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満永拓邦准教授情報連携学部 情報連携学科

  • 専門:サイバーセキュリティ、情報セキュリティ、制御システムセキュリティ
  • 掲載内容は、取材当時のものです