2013年から川越キャンパスの学生と一緒にデータを集め、分析したことを活かしてお弁当開発をしています。新製品の開発にあたり、まずはマーケティングプロセスに沿って、市場を調査して細分化(セグメンテーション)し、狙いを定めました(ターゲティング)。学生たちへの調査により、「学食が混雑している」「男子向けで量が多く、値段も高い」「お弁当が売っていればいいのに」といった意見が集まったことから、学食を利用しなくても食べられる、女子向けのお弁当を開発することにしました。そして、マーケティングミックスの要素でもある価格や販売促進についても検討しました。お昼に利用する平均の400円より安い298円に価格設定するとともに、チラシやPOPは画像付きでアンケート結果がついたものを自作し、メニューを女子の人気を優先したからあげ弁当やハンバーグ弁当にしたところ、大好評でした。そして、さらに新メニューの開発を依頼され、アソシエーション分析(データの中から、AならばBであるという関連性を導き出す分析方法)を取り入れて検討し、発売時期やプロモーションを考えたネーミング、SNSでのプロモーションなどのアイデアも交え、高い人気を得ることができました。しかし、その後の開発では反省点も残り、コンセプトや人件費節約も考慮するなど、今後の取り組みにつながる課題も見つかりました。今後もマーケティングの実践の場として、売れるお弁当開発を継続していく予定です。

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武市 三智子准教授総合情報学部 総合情報学科

  • 専門:マーケティング論、流通経済論
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