今春、ライフデザイン学部健康スポーツ学科を卒業し、現在は、埼玉県立高校の体育科教諭として活躍中の柿沼智貴さん。教員になることは、幼い頃からの夢だった。健康スポーツ学科での学びや、夢をかなえるまでの努力を振り返り、今後の目標についても語ってもらった。
(2013年9月4日取材)

教員免許取得のための環境が整う

両親とも学校の教員だったこともあり、幼い頃から「学校の先生になりたい」という夢をもっていました。小学生の頃から地元のソフトボールチームでプレーし、中学・高校時代は野球部に所属。高校時代は野球三昧の日々を送っていました。高校の保健体育の先生が生徒にとても慕われていて、「あんな先生になりたいな」とあこがれ、教員を目指す気持ちが強くなりました。

教員を目指すにあたり、大学選びは先輩の声が参考になりました。私の出身高校から東洋大学へ進学した先輩も多く、教員免許を取得するための環境が整っていると聞き、自分も東洋大学のライフデザイン学部健康スポーツ学科で学び、保健体育の教員を目指そうと考えました。

実習や実験を交えて実践的かつ幅広く

健康スポーツ学科では、「健康とスポーツ」をテーマに、スポーツのトレーニング方法だけでなく、解剖学や生理学から、社会とのかかわりやコミュニケーションの取り方といったことまで、実習や実験を交えて実践的にかつ幅広く学んできました。

3年次からは、生理学や運動生化学を専門とする古川覚教授のゼミナールに所属しました。ゼミ活動で何よりも印象深かったのは、野外で体を動かす機会が多かったことです。古川ゼミでは、実践的な学びの一環として、キャンプや野外でのスポーツイベントなどを頻繁に開催しています。実体験を通してイベントの企画から運営までを学ぶことができ、教員を目指す私にとっては専門性を深める良い機会になりました。

教員になりたいという強い気持ちが支えに

教員免許を取得するには、思っていたよりも努力が必要でした。専門科目の勉強のほかに、教職課程科目の単位も取得しなければならないからです。そのため、時間割はびっしり埋まってしまいます。さらに、私は3年次から、大学が開催する教員を目指す学生向けのセミナーなどにも参加し、試験対策を進めてきました。

そして努力の甲斐あって、狭き門と言われる県立高校の教員採用試験に合格。振り返ってみると、この4年間は決して楽ではありませんでした。でも、「保健体育の教員になりたい」という強い気持ちがあったからこそ、どんなに大変でも乗り越えることができたのだと思います。

挑戦する意欲を引き出せる教員になりたい

授業の様子

今年の4月から、私は埼玉県立狭山清陵高等学校に教員として勤めています。毎日初めてのことばかりで戸惑うこともありますが、とても楽しく充実した日々を送っています。部活動では野球部の顧問になり、監督として生徒と共に練習に励んでいます。平日の放課後と土日に練習があるので、休日はほぼありません。そんな忙しい生活にも慣れてきました。また、3年生の副担任もしているので、生徒の進路相談や面接の練習なども対応します。高校生は、人生の進路を決める大切な時期です。そんな年代の生徒たちと関わることに大きな責任とやりがいを感じています。

高校生に身体を動かすことの楽しさを伝え、「やってみよう」という気持ちを引き出せる教員になりたい。それが今の私の夢です。まだ未熟ではありますが、この熱い気持ちを常に忘れず、生徒に慕われる教員になることを目指していきます。

柿沼智貴さんライフデザイン学部 健康スポーツ学科 卒業

  • 所属ゼミナール:古川覚ゼミナール
  • 埼玉県・私立本庄東高等学校出身

  • 掲載内容は、取材当時のものです