幼児教育、保育、そして社会福祉の領域におよぶ学習により、幼稚園教諭一種免許、保育士資格、社会福祉士(国家試験受験資格)を取得することができます。また実践的学習により、幼児教育、子育て家族や地域への支援、子どもに関わるソーシャルワーカーの役割、多文化共生について理解を深め、関連した知識と技能、経験を獲得します。国内外での多文化共生社会の実現にも貢献する、子ども支援のプロフェッショナルとなれる人材を目指します。
すべての子どもと家庭、そして支える人々のために。
学問の魅力
子どもに関わる多様な課題を捉え、解決する力に
保育学・幼児教育学・子ども家庭福祉学を基礎とした学びは、子どもと保護者、家庭、そして地域社会に関わる多様な問題を理解するための基盤となるものです。今日のさまざまな課題を多角的に捉える力とともに、「子どものウェルビーイング」を支え、よりよい地域社会づくりに貢献し協働する、専門職としての知識と技能を修得するための学びです。
学びのメソッド
保育・幼児教育、子ども家庭福祉の専門知識の獲得と実践
子どもに関する基礎学力と教養を養う科目、幼稚園教諭免許および保育士、社会福祉士の資格取得のための必須科目、子ども支援・保護者支援に関する科目が、各年次に系統的に配置されています。
資格取得のための学外実習は、事前・事後指導も充実。幼児教育や保育、子ども家庭ソーシャルワークなど、専門性の高い知識・技術を修得することができます。また多文化共生保育・教育などについても学習し、ボランティア活動を含めた地域貢献活動を通じて、地域社会の課題を解決できる力を培います。
子どもと子育てを支え、地域社会づくりに貢献する専門性の獲得
子どもに関するさまざまな課題について学び、問題解決能力を養います。1年次から始まる少人数制のゼミナール(演習)科目では、子どもや子育て家庭に関わる課題について自ら考え、発表し共有する取り組みを重ねます。また地域社会の課題を捉え解決に向けた専門的知識を獲得するとともに、多文化共生の視点を身につけるため、実践的な取り組みにより、自らの経験と結びつけながら理解を深めます。
ICT活用のスキルとリテラシーを身につける
幼児教育・保育・子ども家庭福祉の質の向上や業務効率化を進めるため、ICTの活用が進んでいます。職員間での情報共有、アセスメント(評価)のための情報収集・発信、保護者とのコミュニケーションなど、現場における活用を推進するためのスキルを養います。情報活用のためのリテラシーを身につけるため、講義においてもICTによる新たな学びの取り組みを進めています。
「教育課程表」には、本学科が設置している科目を掲載しています。「カリキュラムマップ」では各科目をテーマごとに分類し、それぞれの科目がどのように関わり、つながっているかを紹介しています。
卒業論文のテーマ例
- インクルーシブ保育の展開―視覚障がいに焦点を当てた感覚遊びプログラムの実践―
- 先天性心疾患を持つ子どもの保護者に対する支援に関する一考察
- 育児休業制度の課題に関する考察ー学生の育児休業への関心に焦点を当ててー
- 場づくりによる遊びの広がりと深まり―遊び空間をつくる物の活用について―
- 子ども食堂が地域子ども・子育て支援に果たす役割~北区赤羽台っ子食堂を事例として~
- 東日本大震災からみる災害後における子どもたちの心理状態と心のケアについて
- 軽度知的障がい児の性非行問題に対する支援の現状と課題に関する一考察
- 離乳食を通して見る外国ルーツの家庭の子育て
- 保育者による絵本選びの基準とその影響ー保育者の専門性と子どもにとっての楽しさのバランスについてー
- 子ども主体の保育における ICT 活用について−表現活動に着目して−
学びのポイント
幼稚園教諭免許、保育士資格、社会福祉士国家試験受験資格の取得
各資格の取得には、それぞれ指定された科目を学び、実習を行う必要があります。実習では、講義で学んだ知識や演習で身につけたスキルを、子どもたちと直接関わる現場で実践します。教員はもちろん、現場の職員による指導とサポートを受けながら経験を積み、実習で達成できたことや失敗してしまったことを自己評価し、次の実習への課題としてつなげていくことで、専門家としての基礎的な知識と技能を身につけます。
2年次には乳児院や児童養護施設などでの実習、3年次には保育所実習と幼稚園実習を行います。そして4年次には保育所または乳児院や児童養護施設等での実習を行い、保育・教職実践演習で最後のまとめを行います。
初歩からでも着実に身につく、ピアノ演奏のスキル
保育所や幼稚園で求められるピアノの伴奏、「弾き歌い」の技術をしっかり身につけるため、練習環境も充実。ピアノの初心者であっても、講義でのマンツーマンレッスンや自主練習により、子どもと一緒に音楽を楽しむための基礎的なスキルを身につけることができます。
- 社会福祉士コースに関しては入学後に履修審査があります。



実践的学習と地域社会貢献の融合
講義で学んだ知識や技能を、子どもたちと直接関わりながら実践。子育て家庭との交流を通じて地域社会に貢献する取り組みもまた、大切な学びの機会です。
近隣の乳幼児親子向け「子育てひろば」を学内外で開催
子どもたちと直接関わってその表情・しぐさ・言葉に触れ、また子育てに対する保護者の思いを聞きながら、ともに子育てをする保育者の姿勢について学びます。
学内では、保育室のような環境が整った保育実習室で実施。また学外では、子育て支援の場をまだ知らない親子に少しでもリラックスできる場を見つけてもらえるよう、近隣施設を借りて実施しています。
近隣小学校の4~6年生を対象にした「放課後の居場所づくり」
小学生の学習支援・遊び支援・相談支援を、実践を通して学びます。活動内容の企画、準備、運営はすべて学生が担当しています。
子どもたちと関わりながら、その「つぶやき」に耳を傾け、子どもへの寄り添い方を学びます。さらに、子どもを「支援される対象」としてだけでなく「主体」としてとらえ、その思いや希望を尊重しながら活動をつくりあげていく態度を身につけます。また送迎時の保護者との関わりを通じて、保護者支援のあり方についても学ぶことができます。
グローバル化する社会に必要なコミュニケーション力と異文化への理解
英語のほか中国語、フランス語、ドイツ語、韓国語などの語学学習とともに、諸外国の社会、文化、歴史、風土、生活習慣などについて学びます。異文化への理解を深めることで、グローバルな視点の獲得を目指します。
語学力を高めながら、さまざまな文化圏・社会における子どもと子育てのあり方や、関連する政策、制度、習慣などについても理解を深めます。さらに、海外の保育や子育てと日本のあり方とを比較することで日本文化の特徴を再確認し、今後の保育実践のあり方について考えます。
多文化共生社会における保育・教育について学ぶ
言語、宗教、慣習、ジェンダー、性自認や性指向、家庭の背景、特別な支援など、幅広い視点から多様性について理解を深め、多文化共生保育・教育に活用する力の獲得を目指します。さまざまな価値観や文化を理解することで、異なる文化や環境において、多様な人々と協働しながら子どもたちの育ちを支えるための知識や技術、姿勢について学びます。


実践的学習を通じて「多文化」への認識を深める
「多文化」とは、言語や文化圏、国・地域などによって異なる文化だけを指すものではありません。文化とは、人々が育ち、暮らし、生きていく中で培われるものだからです。たとえば、障がいの有無による生活の仕方や価値観の違いを知ることも、多文化共生社会における保育・教育についての学びとなるでしょう。
本学科では、以下のような取り組みを実施しています。
- ブラインドサッカー選手を招聘し、障がい理解に関わる体験学習を実施
- 幼児期の障がい理解教育教材」の開発と講義での実践
- 「東洋大学版多文化共生保育・教育資料集」の作成

- 記載の内容は予定であり、変更になる可能性があります。
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