総合情報学科 メディア情報専攻

創る、伝える、表現する。
人と社会を豊かにできるクリエイターへ。

文化システム研究室(前原真吾 准教授)

さまざまな文化現象を社会システム理論の観点から分析する

社会システム(コミュニケーション行為)は、そこに参与する人々を変化あるいは進化させ、その社会に適応した人間たらしめる作用をもっています。しかし、そのシステムに参与しつづけていくために、人々には、システムを成立させている歴史的・社会的・文化的なコンテクストや価値観、システム固有のコミュニケーションメディアの性質等に関して、経験や学習によって熟知していくことが要請されます。そして、そのような学習プロセスを経て人々が内面化することになる文化や規範、コミュニケーションのパターン等は、多くの場合、それらが慣習化していくとともに、人々にとって、あたかも「生得で必然」であるかのように感じられるものとなっていきます。
文化システム研究室では、このようにして無意識のうちに人間の行動・思考・判断等を規制し、パターン化し、価値観の形成に影響を及ぼすようになっている諸々の文化の潜在的な作用を、歴史・社会・言語・文学などにおける個別具体的な事例を手がかりとしつつ、再び意識化して検討する方法とその意義について研究します。

この研究室を希望する方へ

人間社会において観察される種々の現象を、「そんなのはあたりまえのことだから」といって見過ごすのではなく、それがなぜそのようであるのか、その歴史的、社会的、文化的あるいは言語的コンテクスト等はそもそもどうなっているのだろうか、といった疑問や好奇心を抱き、それを自らであらためて追究してみようとする姿勢を身に付けてほしいと思っています。
また、学習・研究の各段階においては、考察のプロセスや成果を視覚化する方法についても同時に学んでいきます。そこでは、たんに言語的に表現(文章化)する技術や方法を学ぶだけでなく、必要な情報を図式的に表現(図式化)する技術と方法についても、実践を通して体系的に学習していくことになります。そのような実習作業についても、積極的に取り組む姿勢を持ってほしいと思います。