健康栄養学科

人と社会の健康を担う、管理栄養士のちから。

臨床栄養学研究室(塩原明世 准教授)

臨床現場で活用できる科学的根拠に基づく栄養管理の探求

栄養学は、私たちの食生活をよりよく実現し、生活習慣病を予防するという目標をもって社会の中で実践活動と共に進んできました。臨床現場でも同様であり、その成果を世の中に適切に表現し、伝えていく作業が求められています。管理栄養士の職域においてもその活動は科学的根拠に基づいて実践され、そこから得られた情報もまた、社会に向けて発信が求められています。本研究室では、このような科学的根拠に基づく情報を臨床現場で発信できる力の醸成を目指しています。それぞれの学生の関心に沿って、具体的には下記のようなテーマで活動をしています。

1. 治療用特殊食品のメニュー開発

腎臓病をはじめとする病態では、一般食材のみでの調理では食事としての質を落とさざるを得ません。これを改善するための治療用特殊食品の利用では、おいしさを実現するためにノウハウが必要とされます。より美味しく、健康に寄与することのできるメニューを探求しています。

2. 食後血糖応答抑制効果に関する研究

豊かな食生活の中で、気付かぬうちに食後の血糖値が高くなっている人も少なくありません。ほんの少し食品の選択や調理法を工夫するだけで、より健康的な食生活が送れるようになるとしたら、皆さんは是非利用したいと考えるのではないでしょうか。日本人の主食である米に着目し、機能性のある食品の利用について検討しています。

機能性食品の検討:2種類の米を原料に調理されたパウンドケーキ
血糖測定の様子

3. スポーツをする児童生徒における身体的トラブルの抑制に関する検討~とくに骨に関連して~

スポーツ少年団に所属する児童生徒とその家族を対象として、食事の摂り方や栄養バランスの整え方のサポートをしています。実践現場での栄養教育のトレーニングとしてゼミ生にも教育に参加してもらい、スポーツによる骨折や肉離れなどのトラブルを防ぐ工夫に科学的根拠を活かす活動をしています。

エネルギー、カルシウム摂取量の調査結果
学生が考案した児童のための栄養教育媒体

この研究室を希望する方へ

国家試験に向けて忙しい学科ですが、学生生活を実りあるものとできるようサポートします。本研究室での研究はヒトを対象としたものであり、学外の皆さんとも共に研究を進めていきます。ルールを守り、お互いに気持ちよく研究できるよう配慮する必要があります。また、研究にあたっては自律的に活動していただきます。探求心をもって継続的に研究に臨める方を募集いたします。