フードシステム・食料政策研究室(高橋克也 教授)

食料安全保障における食料品アクセス問題の影響に関する研究

コンビニやスーパーマーケットまでの距離や移動手段といった「食料品アクセス」は、個人の食生活を規定する重要な要因となっています。この様な食料品アクセスとは、そこに店舗があるかどうかだけではなく、広い意味で個人を取り巻く社会・経済的要因や地域要因などを含めた「食環境」のひとつとされています。例えば、食料品アクセスの水準が相対的に低い地域や集団では、食生活の乱れや栄養摂取の偏りや、より長期的には健康にも影響を及ぼすことがエビデンスとして明らかになっています。その意味で、食料品アクセスは「食料安全保障」を構成する重要な要因といえます。

一方で、食料品アクセスに恵まれない地域においても、バランスの取れた食生活がおくられている地域もあります。すなわち、食料品アクセスは食環境の重要な要因ではありますが、家族や職業、あるいは地域の結びつきといった様々な要因からも影響されているのです。本研究室では、多様なデータから食環境に関わる事象の関係や結びつき、その影響度について、各種統計手法や計量経済学な手段で定量的に解き明かすことを目指しています。

この研究室を希望する方へ

食べることが大好きな人、あるいは食にまつわる事柄(例えば、食品製造、加工流通、マーケティング、フードサービス、食生活、農業、地域など)に関心のある方はどうぞお越しください。食だけでなくても、広く社会課題に関心のある方も歓迎します。調査として、地域の生産者さんや加工業者さん、あるいは流通業者さんや消費者の方々へのヒアリングやインタビューなどありますので、コミュニケーション能力があると良いかもしれません。同時に、空間的な位置情報や購買記録など、大規模データを活用した研究・分析も行いますので、数学やプログラミングの知識やスキルも重要になります。

入試イベントや過去問対策、出願登録まで、メンバー限定のお得な特典をゲットしよう!