モバイル・ホスピタル 病院のないところに医療を届ける

2016年7月19日

世界中にある、過疎地や被災地に医療を届ける仕組みを参考に、これからの建築について考えましょう。日本には診療船や診療車がありますが、インドには、寝台列車を改造して病院にし、各地に医療を届ける病院列車があります。医療スタッフはすべてボランティアで、大勢集まる患者さんを問診して振り分ける場所や、術後の入院は地元の施設を借ります。電気や水も現地調達しています。
こうしたモバイル・ホスピタルは、状況に応じた活用が可能です。例えばイギリスの歴史ある病院は、建物が古く、最新医療機器を設置することができないため、モバイルMRIユニットを車で運び、病院の外に設置しています。日本でも東日本大震災の際、建物が被災した病院にMRIユニットを横付けし、機能を維持したところがありました。このように、建物があっても使えないようなとき、モバイル・ホスピタルは、足りない機能を補うという意味で、非常に有効な解決の手段になると考えられます。建築と大きく異なるシステムではありますが、建物がなくても、あるいは建物と動くものを組み合わせることで、もっと豊かなサービスに繋がるのではないでしょうか。

cf-staff-岡本_和彦

氏名 (姓名は半角スペース区切り)
岡本 和彦
職名
教授
学部
/content/dam/toyowebstyle/common/content-fragments/cf-faculty-master/cf-faculty-of-science-and-engineering
学科・専攻
/content/dam/toyowebstyle/common/content-fragments/cf-department-master/cf-department-of-architecture
サムネイル写真
/content/dam/toyowebstyle/common/content-fragments/cf-staffs/o/okamoto-kazuhiko/photo-profile-kazuhiko-okamoto.jpg
フリーテキスト (専門、等)

医療福祉施設研究室
専門:建築計画、建築設計、医療施設の企画と設計、Evidence-based Design、モバイル・ホスピタル

※掲載内容は、取材当時のものです

入試イベントや過去問対策、出願登録まで、メンバー限定のお得な特典をゲットしよう!