日本は世界一の長寿大国となりましたが、健康寿命(元気で生きていられる期間)と平均寿命の差が10年近くもあり、健康寿命延伸のための効果的な対策が求められています。また、病気や怪我によって障害を負ったとしても、リハビリテーションや生体医工学の技術によって可能な限り健康状態を維持・回復することは、QOL(生活の質)や社会経済的な観点から重要です。
当研究室では、国内の大学や医療機関、介護事業所等と連携し、介護予防やリハビリテーションに関連する疫学的な研究に取り組んでいます。疫学とは、統計学の手法等を用いて人間の健康問題に関連する要因を明らかにしたり、対策の効果を検証したりする学問であり、特に身体活動量に関する研究を行っています。以下に、現在取り組んでいる研究テーマの例を示しています。
ヘルスプロモーション研究室(木村鷹介 准教授)
介護予防やリハビリテーションに関する運動疫学的な研究
- 要介護ハイリスク者を特定するために最適なスクリーニング指標の探索
- 精神的ストレスと高齢者の口腔機能の関連
- 労働者における腰痛発生要因の解明と対策方法の効果検証
- 脳卒中患者や要介護高齢者における身体活動量が重症化予防に及ぼす影響
また、当研究室では、学生の自由な発想や興味による研究テーマの実践も歓迎しております。参考までに、過去に担当していた学生の卒業研究テーマの例を以下に示します。
- eスポーツ実施中の脳活動:種目別の差異について
- インステップキックの三次元動作解析 –サッカー熟練者と非熟練者の比較-
- 電気刺激と筋力トレーニングが骨格筋量および質の改善に与える効果の差異
- インソールが片脚着地動作に及ぼす影響


この研究室を希望する方へ
人々の健康や医療(リハビリテーション医療、スポーツ傷害の予防、介護予防など)、運動などに興味がある方を歓迎します。研究活動を通して得られる論理的思考能力や文章作成能力、プレゼンテーション能力、統計学の知識は、研究職に就かない場合であっても、社会に出た後に必ず役に立ちます。自分の好奇心を大切にして、自分の頭で考え、粘り強く取り組み、自ら行動することを心掛けてください。
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