生体医工学科

人々の「生きる」を支える、科学と工学。

メディカルロボティクス研究室(秋元俊成 准教授)

医療用計測機器の開発、介護・福祉ロボットの開発

医療の現場では健康の維持管理の為、人体の様々な計測情報が必要とされています。バイタルサインと呼ばれる、「呼吸」「体温」「血圧」「脈拍」に限らず、体の水分状態や血液の状態など様々な情報がわかることで、病状の把握が行えるようになります。また、日常生活においても、健康状態の維持管理の為に常時計測し続けることで疾病の予防や早期発見につながることが期待されています。最近では、脈拍の状態を常にモニターすることでデータを取得し解析する事により疾病の早期発見につながるようなシステムが開発されてきています。これに、血圧や呼吸、その他の情報が日常的にモニターできるようになれば、より高精度に解析が行えるようになるはずです。こういった課題に対し、本研究室では最先端の工学技術を応用して、医師が必要としている情報をより容易に計測できるシステムの開発を行っています。

例えば、現在は針を使って検査しなければいけないものを触っただけで計測できるようにしたり、触った状態で計測しているものを触ることなく計測できるようにしたりしようとしています。また、現在は全く計測が行えていない情報を計測できるようにすることで、これまで原因のわからなかった疾病や状態を理解することができるようにもしていきたいと考えています。これらの計測システムの開発はセンサ開発から計測データの解析手法の確立等、システム全体の開発を行っています。この他にも、介護・福祉の現場で利用できるような機器の開発も行っています。介護の現場ではロボットや機器の導入について多くの要望があります。これらに対し、介護する人や介護される人に寄り添った形で装置の開発も行っています。

この研究室を希望する方へ

本研究室では、「人に役立つものづくり」をメインテーマに医療、福祉(介護)の分野で必要とされているものに対して、工学技術を用いて研究・開発しています。特に、作ったものが直接的に、すぐに役立つ物になるような装置やシステムを中心に開発し、実用化・製品化等も視野に入れて研究しています。

これらの開発の為に必要な工学技術は教えることができるのですが、興味を持って自分から調べたり、作ってみたりする事ができないと研究はなかなか進みません。何でもかんでも言われた通りに教えてもらった事だけをするのではなく、自分から進んで調べて、自分から質問できる。そんな学生を望んでいます。

工学技術を利用して医療や福祉の現場を支える事を一緒に目指してくれる学生を歓迎します。