経営学部

会計ファイナンス学科

ビジネスの成長を支える「おかねのプロフェッショナル」へ。

ビジネスの成長を支える「おかねのプロフェッショナル」へ。

経済は常に動いており、企業の経営活動はますますグローバル化が進んでいます。国内で設立された一企業であった会社が大規模化していき、国内外の企業を買収して大きな企業集団を形成し、グローバルに事業活動を展開する企業に成長していくことは少なくありません。

会計もファイナンスも事業活動に直結する問題を扱うことから、経済とともに動き、企業の成長とともに重要性が高まる、変化に富んだ学問領域のひとつとなっています。ITの進歩も、これらの学問分野の発展を後押ししています。

本学科では、会計分野やファイナンス分野の高い専門知識とスキルを身につけて、企業を科学的に分析し、お金の流れをマネジメントするプロフェッショナルを目指します。

また、大学院を目指す学生にはスムーズに進学できる内部進学制度、および所定の条件を満たした学生については3年次卒業制度があります。

学問の魅力

会計を学ぶと、企業を数字で理解することができる。
ファイナンスを学ぶと、日本経済を見る目を養うことができる。

「会計」とは、一定期間の事業活動を数値で表し、利益を計算する学問です。そして「ファイナンス」とは、投資のリスクとリターンを定量化して、資金の調達と運用を考える学問です。

会計は企業の成績を数値によって表し、企業が現在どのような状態にあるのかを客観的に判断できるように情報を提供します。またファイナンスは、企業が活動するために、いかにお金を調達しそれを使うかを判断します。

会計を学ぶと、企業の事業活動の内容と成果を単年度のみならず時系列的に把握して、分析することが可能となります。また、ファイナンスを学ぶと、株価や為替レート、および金利の動向にも理解が及び、日本経済を見る目が養われることでしょう。

どちらも実践的で、企業をはじめとするさまざまな組織の事業活動に不可欠な学問です。そして会計もファイナンスも、学修の前提として数学のエキスパートである必要はありません。会計は電卓が計算をサポートしてくれますし、ファイナンスも計算ソフトや統計ソフトが便利なツールとなります。私たちに求められるのは、必要な専門知識を修得し、それに基づいて事業活動における課題を分析し、人間ならではの判断を形成し、それについて根拠を示すことです。

学びのメソッド

理論と実践を組み合わせた、達成度が分かる学び

本学科での学びにおいて重要な3本柱となるのが、ゼミナール、専門科目、課外講座です。

ゼミナール

2年次から4年次まで履修可能なゼミナール(「基礎演習」「演習」)は、教員と学生や学生同士の討論を中心とした演習科目です。ゼミナールの学びを基に、学部内の教員・学生によって構成された「Ⅰ部経営学会」での研究発表や、他大学との討論会が行われ、学びの成果を発表します。

専門科目

専門科目は、まず経営学部の学びの基礎となる入門としての科目群が用意されています。また、本学科の基幹科目となるコア科目群を履修することにより、専門知識の基礎を養います。卒業後の進路など志向に応じて専門科目を選択する上で参考とするため、カリキュラムマップとあわせて5つの「履修モデルコース」と、1つのサブコースが設定されています。

ビジネス会計コース

会計およびファイナンスの知識を広く学ぶ。一般企業の経理分野に精通し、日本商工会議所主催簿記検定2級を取得。
主な進路:都市銀行/地方銀行/信用金庫/一般事業会社(経理部門、営業、一般事務等)

公認会計士・税理士コース

会計分野の専門的な知識とスキルを習得。「公認会計士」資格は課外講座の活用で在学中の合格を目指す。「税理士」は、大学院との連携で短期資格取得を目指す。
主な進路:監査法人/税理士法人/大学院/専門職大学院等への進学

ビジネス金融コース

一般企業の経理・財務分野の知識を広く学ぶ。ファイナンシャルプランニング技能士2級を取得。
主な進路:都市銀行/地方銀行/信用金庫/一般事業会社(財務部門、経理部門、営業、一般事務等)

ファイナンス・プロフェッショナルコース

ファイナンス理論を深く学ぶ。証券アナリストの資格取得を目指す。
主な進路:生命保険/損害保険

国際ビジネスコース

ビジネス英語・中国語のスキルを高める。日本企業の海外要員、外資系企業への就職に役立つコミュニケーションスキルを習得する。留学体験を通して、国際性に磨きをかける。
主な進路:外資系企業/商社/一般事業会社(国際部門、営業、一般事務等)

課外講座

簿記、ファイナンシャルプランナーといった検定試験、公認会計士、税理士、証券アナリストといった国家試験に対応するプログラムが用意されています。

卒業後に目指す進路とのつながりを実感することができ、一歩一歩目標に近づいていることが分かる、手ごたえのある学びを実感することができることでしょう。

教育課程表・カリキュラムマップ

「教育課程表」には、本学科が設置している科目を掲載しています。「カリキュラムマップ」では各科目をテーマごとに分類し、それぞれの科目がどのように関わり、つながっているかを紹介しています。

卒業論文のテーマ例

  • 公正価値会計の一考察 〜FASB基準書第157号を中心として〜
  • 日本の生命保険会社は真のDX化で生き残れるか
  • アンダーセン監査法人の解散までの変遷 〜アメリカの監査制度の発展とアンダーセン経営の変化を中心として〜
  • 中小企業経営と海外展開 〜中小企業の成長戦略と金融〜
  • 公的年金制度の持続可能性に関する国際比較
  • 損害保険業界で進むデジタル技術の活用とその動向
  • Fintechの発展とそれに伴う金融機関の戦略についての考察 ~銀行法改正による規制緩和を踏まえて~
  • 株主優待と株価等の関係性
  • メガバンクのマーケティング戦略の比較研究

学びのポイント

基礎を築き、段階的に発展する専門的学習

大学での学び方や、会計とファイナンスの基礎をしっかりと身につけた上で、それぞれの志向に応じた専門性を高めて「おかねのプロフェッショナル」を目指す学びに取り組みます。学年ごとに目的・目標を設定した科目が設置され、段階的に発展させることができます。

1年次の主な科目

  • 大学での学び方を身につける……基礎実習講義
  • 経営学部の学びの基礎となる専門科目……経営学/経済学(ミクロ)/経済学(マクロ)/会計基礎論/経営統計基礎など
  • 1年次から履修可能な、会計ファイナンス学科の基幹科目であるコア科目……簿記原理ⅠA/簿記原理ⅠB/会計学総論基礎/金融論/金融システム論/ファイナンス入門/ファイナンス論
  • 履修モデルコースを参考に選択した専門科目

2・3年次の主な科目

  • 2年次から履修可能なコア科目……原価計算論基礎/財務会計論基礎/応用マクロ経済学
  • 少人数で専門分野を深く学ぶゼミナール……基礎演習Ⅰ/基礎演習Ⅱ/演習Ⅰ/演習Ⅱ
  • 企業の現場で業務を体験する……インターンシップ
  • 履修モデルコースを参考に選択した専門科目

4年次の主な科目

  • 4年間の集大成としてのゼミナールと卒業論文……演習Ⅲ/演習Ⅳ/卒業論文
  • 履修モデルコースを参考に選択した専門科目

大学で学ぶための基礎技術を学ぶ「基礎実習講義」

1年次の最初のセメスターに設置された「基礎実習講義」は、個人またはグループで取り組む必修科目です。大学で勉強していく上での基礎技術として、図書館での文献やデータ収集の方法、エクセルによるデータの整理方法、論説文の書き方のルール、プレゼンテーションの仕方などを学ぶとともに、「コミュニケーション力」を強化します。自分から進んで資料を集めて研究成果を論文にまとめたり、人前でプレゼンテーションしたりすることに自信を持ち、効率的に主体的な学習の習慣を身につけることができます。

専門的な学習・研究を支えるコア科目

コア科目は、専門科目において特に重要な科目(基幹科目)群です。

なるべく多くのコア科目を学ぶことで会計とファイナンスへの理解が深まり、より専門的な学習・研究に役立てることができます。

ゼミナール(基礎演習、演習)

2年次からスタートするゼミナール(ゼミ)は、大学での専門的な学びとメンバー間の交流の中心となる場です。本学科はゼミを極めて重視しており、1つのゼミの人数は10人~15人程度で、教員のていねいなアドバイスを受けながら調査、研究を行います。会計分野、ファイナンス分野が中心になりますが、経営学やマーケティング等の他の分野から選択することも可能です。

取り組みを通じて深い専門分野の知識と応用力を身につけるとともに、深く考える力、自ら学ぶ力、プレゼンテーション力、コミュニケーション力を身につけることができます。

また4年次には、それまでに培った専門知識・技術の総まとめとなる卒業論文に取り組みます。自分が選んだテーマに関する資料を収集し、データを集めて分析し、高度な卒業論文として完成させます。論文の執筆は一人ひとりの大学での学びを完成させる取り組みでもあり、実社会における自信へとつながっています。

多彩なゼミのイベントで学びを発展させる

多くのゼミは、長期休暇を利用したゼミ合宿や、他大学ゼミとの討論会などを行っています。これらの活動を通じて、専門知識の修得、論文を書く力、プレゼンテーション能力、ディスカッションを行う力を大きく向上させることができます。

また毎年12月には、多くのゼミが参加して討論し合う「Ⅰ部経営学会研究発表大会」があります。経営学部の最大イベントであり、秋学期は大会に向けて研究を進めていくことになります。

ゼミの研究報告風景
どのゼミに入ろうか…期待が高まる「合同ゼミ説明会」
学生が企画運営を担う

初めてでも参加しやすい海外研修制度

皆さんの大学生活の一コマに、ぜひ、海外研修を加えてください。

本学科の学生は、夏に開催される本学科主催の海外研修「オックスフォード大学ビジネス英語研修プログラム」に参加できます。このプログラムはオックスフォード大学ハートフォードカレッジで、イギリスや欧州圏のビジネスや文化を英語で勉強するプログラムです。参加者は本学科の学生を中心に東洋大学の学生が参加し、本学科の教員が付き添うため「初めての海外研修」としても参加しやすい環境が整っています。

このほかにも、東洋大学全体が主催する英語圏、中国語圏、その他の各種の海外語学研修があり、これらも大学から資金的な支援を受けることが可能です。

就職活動やキャリアアップにもつながる、海外での経験

会計ファイナンス分野の仕事は、英語力などの外国語能力が必要となるシチュエーションが少なくないため、海外研修は有益な経験になります。この経験は、大学での成果を実社会での仕事につなげる就職力や、就職後のキャリアアップにも役立てることができます。

また外国語能力の向上によって、日本のメディアというフィルターを通さずに、海外の事情を直接的に幅広く、中立的に知ることが可能となり、海外の人と交流の機会が増えるなど、人生の質を向上させてくれることでしょう。

なお「国際ビジネスコース」では、ビジネス英語のクラス、ビジネス中国語のクラス、海外研修準備のためのクラスなどが充実しています。

会計とファイナンス、国際ビジネスを英語で学ぶ科目も

会計もファイナンスも、学問の成り立ちからグローバルな特徴をもっています。会計計算の基盤となるのは、中世のイタリアが発祥とされる複式簿記であり、ファイナンスは欧米を中心として発展し、とりわけ金融工学は1950年代のアメリカにおける研究が発端とされています。

本学科では、会計、ファイナンス、国際ビジネスを英語で学ぶ専門科目「国際ビジネス特講」を設け、専門分野を英語で学びながら、異文化理解と国籍の異なる人々とのコミュニケーション力を高めます。

入試イベントや過去問対策、出願登録まで、メンバー限定のお得な特典をゲットしよう!