日本は急速な人口減少社会を迎え、各地で人手不足が深刻化しています。その対応策の一つとして外国人材の受け入れが進む一方、異なる言語や文化を持つ人々とどのように地域で共に暮らしていくかが重要な課題となっています。
日本は南北に長く、気候や自然環境、文化や生活様式は地域ごとに大きく異なります。それに伴い、自治体の規模や人口構成、財政状況にも差があり、行政が担う役割や直面する課題も多様です。近年、在留外国人は年々増加し、居住地域や国籍、在留資格は都市部だけでなく地方にも広がっています。外国人住民は観光地や製造業、農漁業など地域の産業構造に応じて分布し、地域社会を支える存在となっています。その一方で、自治体ごとに求められる対応は異なり、言語や情報へのアクセス支援、住宅・医療・教育などの生活支援、災害時の情報提供といった分野で課題が生じています。
さらに、日本人住民との相互理解を促し、共に地域をつくっていく視点も欠かせません。川崎市の外国人市民代表者会議のように、外国人住民の声を行政施策に反映させる取り組みも進められています。人口減少と国際化が同時に進む中で、外国人住民を一時的な労働力としてではなく、地域の構成員として位置づける視点が求められています。行政だけでなく、地域住民や関係機関が連携し、多文化共生の実現に向けた取り組みを積み重ねていくことが、地域の将来像を考えるうえで重要になります。こうした取り組みは、地域のなかで日本人住民と外国人住民が共に支え合いながら社会を維持し、持続可能な地域づくりを進めていく基盤となります。今後の地域社会には不可欠な視点といえるでしょう。