高校で学んできた力学は、物体の位置や速度、物体に作用する力を調べるというものです。一方、大学で学ぶ力学は、高校で学んだ力学プラス「物体の向きを調べること」が加わります。
機械工学の基礎科目は材料力学、流体力学、熱力学、機械力学の「四力学」で、何かを作ろうとするとき、必ずこの四力学が基礎となります。例えばロケットで考えてみると、材料力学でボディの強度を調べ、流体力学で空気抵抗を調べ、熱力学で熱エネルギーと推力を調べ、機械力学でロケットの運動を調べるといった具合です。また、作ったものを自分の思い通りに動かすためには、制御工学や計測工学も必要になります。
機械工学はすべての「ものづくり」のベースです。学ぶためには数学が不可欠なので、さまざまな問題を繰り返し解き数学の力を身に付けるようにしましょう。さらに機械工学の場合はそこに力学が加わるので、最低限、物理学で学ぶ力学の基礎はしっかり身につけてください。

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藤松 信義准教授理工学部 機械工学科 航空宇宙システム研究室

  • 専門:航空宇宙工学、高速空気力学、流体力学、画像処理

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