東洋大学では様々なスポーツ分野で活躍するアスリートの育成を積極的に行ってきましたが、そこには、科学的な研究の知見の裏付けがあります。「東洋大学のブランド力向上のための分野横断型アスリートサポート研究」をテーマして、東洋大学重点研究推進プログラムに採択された本研究プロジェクトでは、自然科学のみならず、人文・社会科学系も含めた多角的かつ独創的なアスリート支援の研究・教育が行われている総合大学であることのブランドイメージを浸透させることを目指しています。

今回の研究は大きく3つの柱−①フィジカルサポート研究、②コンディショニングサポート研究、③リーガル・キャリアサポート研究−で展開していきます。

1つめのフィジカルサポート研究においては、光学センサーモジュール「OptoJumpNext」を導入し、アスリートのパフォーマンスのデータを収集・分析し、その変化との関係性を明らかにすることを目指します。また、代謝エネルギーとパフォーマンスシステムの評価システムも導入し、様々な団体競技のパフォーマンス状態を経時的に観察することを予定しています。

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2つめのコンディショニング研究では、唾液の中に存在する細胞代謝物質を質量分析装置を使って網羅的に解析し、選手の疲労度や痛み、運動パフォーマンスとの相関性の高い物質を探索研究していきます。

3つめのリーガル・キャリア研究では、本学に在籍するアスリートの契約やキャリア形成に関する諸問題を解決するためのワークショップや研修会などを開催する予定です。

これらの研究を推進することにより、アスリート支援に加えて、新しい解析手技の開発や分野横断型の連携によるアスリートサポート研究として発展していくことが考えられます。

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加藤 和則教授健康スポーツ科学部 栄養科学科

  • 専門:機能性食品、免疫学、検査医学、バイオ医薬、細胞代謝学
  • 掲載内容は、取材当時のものです