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2026年1月21日

アフリカ東部に暮らす遊牧民の生活を手がかりに、国際社会学におけるフィールドワークとエスノグラフィーのあり方を考えます。エスノグラフィーとは、現地に身を置き、人びとの暮らしの中に入り込みながら、日々の行動や語りを丁寧に記録していく方法です。

ケニアとウガンダの国境地域では、季節や雨量の変化に応じて、人びとは家族や家畜とともに移動を続けています。そこでは国境線よりも、水や草のある場所が行き先を決める重要な手がかりとなっています。牛やヤギ、羊といった家畜は生活の中心にあり、一頭一頭の姿や性格、血縁関係までが細かく記憶されています。放牧や移動の判断は、そうした知識の積み重ねに支えられているのです。

乾季と雨季の循環の中で営まれる暮らしは、自然環境と切り離せない関係にあります。その日常には、歌がごく自然な形で溶け込んでいます。歌は特別な場面だけで歌われるものではなく、出来事や感情、家畜の姿を織り込みながら即興的に生まれていきます。そこには、個人の記憶だけでなく、集団の経験や関係性を共有する役割もあります。歌を通して、人と人、人と家畜、過去と現在がゆるやかにつながっていく感覚が育まれているといえます。

現地で人びとと共に過ごす時間の中では、会話や行動、そして歌が日常の延長として立ち現れてきます。文字資料や統計だけでは捉えきれない生活の感覚や価値観に触れることで、フィールドワークの意味が具体的なものとして浮かび上がってきます。地図上では明確に引かれた国境も、遊牧民の暮らしの中では固定的な意味を持たず、移動の積み重ねの中に独自の秩序が形づくられていきます。

cf-staff-波佐間_逸博

氏名 (姓名は半角スペース区切り)
波佐間 逸博
職名
教授
学部
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学科・専攻
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サムネイル写真
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フリーテキスト (専門、等)

専門:地域研究(アフリカ)、文化人類学、生態人類学

  • 掲載内容は、取材当時のものです

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