グローバリゼーションとは、「ヒト・モノ・カネ・情報」が国境を超えて地球規模で取引されること、その取引量が拡大していく現象のことをいいます。最初のグローバリゼーションがいつ起きたかについては諸説あります。「地球規模の取引」「取引量の拡大」というグローバリゼーションの定義に照らし合わせてみると、1回目は産業革命以後の19世紀半ばから第一次世界大戦(1913年)まで、2回目は、第二次世界大戦後の1970年以降からだと考えられます。現在は2回目の終わり頃か、もしくはデジタル革命による3回目の真っただ中との見解もあります。

これまでグローバリゼーションが推し進められてきた要因には、輸送技術や情報通信技術の発展と革新があります。さらに自由貿易協定(FTA:Free Trade Agreement)や経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)などの国家間協定の締結により、関税や諸手続きを省略する制度が整えられたことが挙げられます。

世界は常に「創造的破壊」といわれる技術革新を繰り返しながら、進化し続けています。そのため常識はすぐに陳腐化し、非常識が常識化していく現象が発生しています。現在は、AI・IoT・機械学習・ビッグデータなどの技術が著しく発展を遂げ、「第四次産業革命」と呼ばれています。このような世界の変化に対処していくためには、自分の価値観・固定観念を打ち破り、積極的に新しいことに触れ、取り入れる努力をすることが重要です。変化し続ける技術革新をキャッチアップするのではなく、むしろ先んじて自分自身に技術革新を起こすことが求められているのです。

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坪田 建明教授国際学部 国際地域学科

  • 専門:国際経済学・空間経済学、地域の発展と貿易
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