現在、私たちは、個人、企業、社会が強く相互依存し、相互接続された世界に住んでいます。このような世界的な社会的相互依存と交流を強め、経済、政治、文化の側面を含む多次元的な社会的プロセスは「グローバル化」と呼ばれています。

グローバル化のプロセスは、国際的な相互依存を強化しました。すべての国、そしてそれぞれの国の個人が、世界の他の国の出来事や変化の影響を受けています。たとえば、日本経済のように世界経済とうまく融合している国の経済は、国際経済や政治の動向や変化への依存度が高くなります。このような相互依存の高まりは、個人、企業、社会にプラスとマイナスの両方の影響を与えています。

国際貿易の自由化と世界市場での競争は、製品の品質を向上させ、生産コストを低下させます。資本の国際的な流れは、世界中で技術の進歩を可能にし、その結果、経済効率が向上し、生活水準が向上するのです。しかし、こうしたグローバル化によって、文化的アイデンティティの喪失、国家間の所得格差の拡大、所得格差の拡大といったデメリットも挙げられます。

情報通信技術の加速度的な進歩は、世界の株式市場や外国為替市場の規模を拡大させた一方で、情報の流れが速くなったことにより、金融変動はより不安定になりました。国内外の政治・経済環境の変化は、金融市場の基本変数に影響を与えているのです。金融変数間のボラティリティの過多は、投資家にとって適切な金融ポートフォリオの選択を困難にし、政策立案者にとっては意思決定を困難にします。信頼できる情報を認識し、異なる情報源の解釈を理解し、信頼できる情報に基づいて合理的な意思決定を行うためには、「グローバルリテラシー」と「情報分析スキル」が必要とされるのです。

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スルトノフ ミルゾサイド教授国際学部 グローバル・イノベーション学科

  • 専門:グローバリゼーション、国際経済学、金融市場
  • 掲載内容は、取材当時のものです