英語カラオケ用カタカナシステムについて考える A new katakana system for better English Karaoke performance and its application to English education

2019年6月5日

英語カラオケは、歌に合わせてテロップの色が変わっていくことで、タイミングを視覚的に認識でき、かつ、パラレルリーディングによる音読練習を支援する、英語学習にふさわしいマルチメディアツールになると考えています。ただ、歌いやすいようにふられたカナも、従来のものでは音楽の尺に収まらず、元歌の音声実現とも全く異なってしまいます。そこで、上手に発音できるようになるための仕掛けをした、英語カラオケ用カタカナシステムの「Nipponglish(ニッポングリッシュ)」を開発しました。このシステムでは、単に聞こえた通りのカナを振っているのではなく、まず、歌に合わせて表示時間内に読め、かつ発音をできるだけ再現できるよう、最小限に抑えた文字数にし、長く歌う音節は長音記号を使うなど、ぱっとみてすぐわかるように「視認性」を高めました。また、「音の再現性」や、日本人にとって見慣れた文字の並びかどうかの「親和性」も大切です。“Check it out” を「チェックイットアウト」とするのではなく、「チェケラウ」とすることで、文字数が少なく、細かい音よりも歌の全体的なリズムが優先され、見てすぐに発音することができます。このバランスが重要であり、実際に、このようなカナを振ったものが、現在は500曲以上あり、その全てに難易度レベルが設定されています。それによって自分の発音レベルを評価し、自分に合った練習曲を選ぶことができます。そして、このNipponglishで練習をすることで、英語の発音が上達するという実験結果も出ています。このようにNipponglishもエンターテイメントの領域から、日本の英語教育を変え、グローバル化への貢献ができればと思います。

cf-staff-湯舟_英一

氏名 (姓名は半角スペース区切り)
湯舟 英一
職名
教授
学部
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学科・専攻
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サムネイル写真
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フリーテキスト (専門、等)

専門:言語心理学、応用言語学、音声学、e-learning教材開発

※掲載内容は、取材当時のものです

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