私たちは健康維持のために、食事の摂取カロリーや運動量を気にしますが、運動によるエネルギーの消費量を知ることは簡単ではありません。そこで、「METs(メッツ)」という指標を用いて、エネルギーの消費量を簡単に計算する方法をご紹介します。METsは、運動を行った際のエネルギー消費量が、安静時の代謝量の何倍になるかを表した数値で、「METs = 運動時のエネルギー消費量 ÷ 安静時のエネルギー消費量(安静時代謝量)」という式で計算されます。この計算に用いられる、心臓を動かしたり呼吸をしたりといった、生命を維持するために最低限必要な基礎代謝量の値は、正確に計測するのが大変難しいため、一般的には厚生労働省が提供している、男女年齢別の基礎代謝量の平均値を使います。体重65㎏の22歳男性がサッカーを2時間したときのエネルギー消費量を計算すると、基礎代謝量が1.0kcal、安静時代謝量が1.2倍なので体重1kg当たり1時間に1.2 kcalの消費、METsが7.0で、安静時に対して7倍のエネルギー消費があるということを表しています。そして、この値を先ほどの式に当てはめると、「7.0=???÷1.2 kcal×65kg×2時間」であり、7.0(METs)×156 kcal(安静時代謝量)=1,092 kcalとなります。これは脂肪に換算すると156gにしかすぎません。例えば3kgの脂肪を燃焼させるためには40時間もサッカーをする必要がありますが、それは不可能です。毎日の生活の中で、食事を摂りながら計画的に運動プログラムを立てる必要があるのです。
cf-staff-山崎_享子
- 氏名 (姓名は半角スペース区切り)
- 山崎 享子
- 職名
- 准教授
- 学部
- /content/dam/toyowebstyle/common/content-fragments/cf-faculty-master/cf-faculty-of-life-sciences
- 学科・専攻
- /content/dam/toyowebstyle/common/content-fragments/cf-department-master/cf-department-of-biomedical-engineering
- サムネイル写真
- /content/dam/toyowebstyle/common/content-fragments/cf-staffs/y/yamazaki-kyoko/photo-profile-kyoko-yamazaki.jpg
- フリーテキスト (専門、等)
-
生体情報学研究室
専門:運動免疫学、生体情報学、健康科学