2015年7月14日

福島県下郷町の大内宿は、江戸時代の宿場町を再現した町並みが人気の観光地です。また、岩手県一関市厳美町本寺地区は骨寺村荘園遺跡として、国の重要文化的景観に選定されています。これらの町の共通点は、近代以前の歴史的景観が保存・保持されているということです。合理化がなされなかったことが、結果としてこの土地をアピールすることにつながりました。
歴史観光地の課題として、学ばなければわからないということ、そして景観をどう維持していくのかということが挙げられます。では、「歴史観光」はもはや無用の長物なのでしょうか? 近代化は合理化につながり、合理化によって地域の景観や地域共同体は失われました。しかし歴史的景観が残されていたことで、失われたそれらの存在に気づくことができます。歴史観光地を訪れることで、空文化した歴史の叙述を体感でき、現代社会にはなくなった価値観を見直すことができます。そして、歴史素材を活用した観光振興は、地域の活性化にもつながります。「歴史観光」はまだまだ多くの可能性を秘めているのです。

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氏名 (姓名は半角スペース区切り)
須賀 忠芳
職名
教授
学部
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学科・専攻
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サムネイル写真
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フリーテキスト (専門、等)

専門:観光歴史教育、地域史研究

※掲載内容は、取材当時のものです

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