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リカレント教育

東洋大学のリカレント教育

人生100 年時代、society5.0の到来による社会の変化を踏まえて、社会人を対象とする大学・大学院教育の重要性が指摘されてきました。東洋大学は創立者・井上円了の目指した「余資なく、優暇なき者」のための「社会教育」と「開かれた大学」の理念を継承した様々な取り組みにより、日本の社会人教育の一翼を担ってまいりました。東洋大学では、これからも学びの機会を様々な形で提供し、社会の期待に応えていきます。

学長インタビュー
東洋大学学長 矢口悦子教授

― なぜ今、リカレント教育に注目が集まっているのでしょうか。
現在、特に注目されているのは、リスキリング(新しい技術やスキル、知識の付与)と呼ばれるリカレント教育です。Society 5.0と名付けられた新しい社会の到来を迎え、特にコロナ禍における各種対応を通じて、日本における成人の科学的な知識や情報に関連するスキルが他の国や地域に比べて劣っているとの分析が多方面からなされています。それが経済的な課題につながり、不安定な世界における日本の地位の低下を招いているとの分析です。こうした課題の解決には、社会人に対するリスキリングが必要であるとの認識が急速に広まり、政策の中でも最重要課題として位置づけられていることが背景にあります。

― リカレント教育とは何でしょうか。生涯学習との違いはありますか。
リカレント教育は生涯学習〔教育〕の中で提案されてきた用語です。欧米では、1960年代以降の生涯学習の主要課題は青年や成人に対する職業教育であったことから、職業生活を維持していく上で、学校での学び足し(学び直し)が必要であるとされ、職場と学校教育の往還のイメージとして提唱されたのがリカレント教育です。しかし、日本では生涯学習は主として趣味や教養教育が中心であり、社会人の職業に関する教育は企業内教育や職場における研修によって実施されてきました。そのため、現在の日本では、生涯学習とリカレント教育とが異なるものとの見方もありますが、リカレント教育は人々の生涯学習の中に含まれると私は理解しています。その生涯学習におけるリカレント教育には、いくつかの類型があると捉え、下記の図のような構造として、提起しています。この図のようにどのタイプも大学教育や大学の社会貢献活動と繋がりを持っています。

図 大学におけるリカレント教育の現状(全体図試案)

― 他の教育機関と異なり大学がリカレント教育で果たすべきことは何でしょうか。
大学には学部から大学院まで学位を授与するという高等教育機関としての役割があります。また、それを実現するために大学の教員は厳しい資格審査を経ています。そのことが大きな特徴であり、それによって大学の果たす役割は、第一に高度な教育を提供すること、そして第二に学位の授与との関係でリカレント教育を構想することであると考えています。特に、学部での教育を受けて社会人となっている人々に対して大学院レベルのリカレント教育を提供する責任は大きいと思います。さらに、社会貢献活動が大学における重要な役割として位置づけられていることも、リカレント教育への関わりの根拠となります。

― 東洋大学のリカレント教育の特徴は何でしょうか。
まずは建学の理念に沿った長い歴史的な蓄積を持っているということです。本学は1887(明治20)年に私立哲学館として創立され、その翌年から通信教育に着手しました。「余資なく、優暇なき」人々のための教育です。その後、夜間部教育にも現在に至るまでの長い歴史を有していますし、1990年代には社会人大学院を開設しています。こうした伝統を持つことが特徴です。また、21世紀に入ってからは、現代的な課題に対応する先駆的な社会人教育を大学院や学部で実施しています。 このように、歴史的な背景を持ち、同時に先駆的な取り組みを有するという「伝統と先端」を合わせて持っていることが大きな特徴であると考えています。

― 東洋大学のリカレント教育の目標は何でしょうか。
東洋大学での学びを通じて自らのキャリアプランや人生における選択の幅が豊かになり、自らの哲学を持った行動によって平和な社会づくりに貢献する人々が増えることであると考えています。