経済学部の教育方針(ポリシー)
各学科の3つのポリシー(2023年度入学生用)
経済学科
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
下記のような能力を備えたと判断される者を求めている。
- 入学後の学習活動に必要な基礎学力としての知識や、秀でた実技能力を有している。(知識、理解、実技)
- 国語、地理歴史、公民、数学、英語などについて、中等教育で身につけるべき標準的な知識を持ち、日本語に関する一般的なコミュニケーション力と思考力を持っている。
- スポーツに関して秀でた能力を有している。
- 物事を多面的かつ論理的に考察できる基礎力を有している。(思考・判断)
- 自らの考えを的確に表し、他者に伝えられる。(技能・表現)
- 経済学に関する標準的な知識や分析方法と、経済学に基づく思考力や判断力を修得したいという意欲を持つ。(関心・意欲)
- 積極的に社会と関わり、社会のあり方に深い関心を持っている。(態度)
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
コミュニケーション力、論理的思考力、総合的判断力の養成を図るため、語学、必修科目、専門選択科目A・B、教養的科目を置く。段階的な積み上げにより、標準的な経済学の基礎的知識を確実に修得させ、基礎的知識修得後は、学生の個人的関心に応じた学習目標の設定を可能とする。
- 語学により、コミュニケーション力を涵養する。
- ゼミナールでは、個人報告や卒業論文作成を通じて、コミュニケーション力、論理的思考力、総合的判断力を涵養する。
- 必修科目と1,2年次の専門選択科目Aでは、基礎的知識を修得させると同時に、数理的思考力や論理的思考力を涵養する。
- 3,4年次の専門選択科目Aでは、応用・発展的な経済学の知識を修得させる。専門選択科目Bでは、経済学の周辺的領域へも視野を広げ、応用力の涵養を図る。
- 教養的科目では、幅広い見方を得ることにより、専門領域を越えて問題を探究しようとする姿勢を修得させる。
ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
東洋大学スタンダード2021に基づき、以下のような能力を持つと判断される者に学位を授与する。
(知識・理解)
- オーソドックスな経済学の基礎的な内容と分析方法を理解している。
- 社会人としてふさわしい教養を身につけている。
(汎用的技能)
- 幅広い見方や知識を得ることにより、専門的領域を越えて問題を探究し続けることができる。
- 自らの考えを、経済学や統計学に裏付けられた客観的情報や情報処理に基づいて、口頭や文章により表現できる。
(態度・志向性)
- 経済学の思考方法や経済的知識を実践的に利用し、社会の本質的な課題に自主的・主体的に取り組む。
- 多様な価値観の学習により、自己の社会観を追究する。
(統合的な学習経験と創造的思考力)
- 社会的課題について、経済学の思考方法を用いて客観的情報に基づき総合的かつ本質的に考察し判断できる。
- 経済学の思考方法に基づき、社会の中核的存在として活動できる。
国際経済学科
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
国際経済学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような学生を受け入れることとします。
- 知識・技能
- 国語、外国語(特に英語)、地理歴史、公民、数学などについて高等学校卒業程度の知識を有している。
- 思考力・判断力・表現力
- 高校卒業レベルの知識および語学力に基づいて、物事を多様な視点から考察し、自身の考えを持つことができる。
- 自分の考えを他者に分かりやすく伝えることができる。
- 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
- グローバルな経済・社会の課題に強い関心を持っている学生。
- 大学での勉学を通して得た知識を活用して、グローバルな課題の解決方法を探求する意欲がある学生。
上記のような人材を受け入れるため、入学者選抜においては以下の点を考慮して評価を行います。
- 大学入学共通テスト・一般入試
大学入学共通テストでは、5教科型および4教科型の試験を導入します。一般入試においても、4科目入試を導入します。私立大学の入試で一般的な3教科3科目に加えてこれらの入試を行うことで、幅広い知識を有している人材を受け入れます。また、グローバルな経済・社会の課題を解決するためには、情報収集や発信の面で英語力を有している方が圧倒的に有利である現状を鑑み、英語重視型の入試も実施します。 - 推薦入試
推薦入試においては、英語資格試験を利用することに加え、小論文と面接を通して思考力・判断力・表現力および主体性をもって他者と協働して学ぶ態度を重点的に評価します。入学後、何を目的とし(目的意識)、自身の能力を伸ばすために何をどの様に学ぶのか(計画性)等について、自分の考えを相手にわかりやすい言葉で説明する力がある学生を受け入れます。 - 海外帰国生入試・外国人留学生入試
国際経済学科では、様々なバックグラウンドを持つ学生を歓迎します。帰国生入試では、外国での生活・学業経験を通して若いうちから多様な考え方や物の見方に触れ、深い思考力を身につけた学生を受け入れます。小論文と面接を通して、自身の考えを相手に分かりやすい言葉で論理的に表現する力を評価します。外国人留学生入試では、日本留学試験や英語の試験、および面接を通して、日本語で大学の授業を理解する力を評価します。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
国際経済学科では、国際経済・社会を舞台に活躍できる人材の育成という教育目標およびディプロマ・ポリシーに求める学修成果の修得を実現するため、以下の方針でカリキュラム(教育課程)を編成します。(カッコの中は、対応するディプロマ・ポリシー)
- 国際経済学分野とそれに関連する知識を修得するため、「国際金融を学ぶ」、「国際経済・企業を学ぶ」、「開発・環境を学ぶ」、「各国経済・地域を学ぶ」のキーワードの下に専門科目を編成します。特に、現実の経済で起こっている事を理解することから始め、その後に理論学習へ展開していくように関連する科目を配置します。(DP1)
- 様々な立場の人々との外国語でのコミュニケーション能力を修得するため、英語を必修とするほか、もう1カ国の外国語(ドイツ語・フランス語・中国語・日本語(留学生のみ))を選択必修として配置します。(DP2)
- 情報通信技術(ICT)を通じて情報収集し、分析する能力を養成するため、1年次に経済データ分析および演習型の科目を配置します。2年次以降もゼミナールなどを通して情報収集・分析能力を高めます。(DP3)
- 物事を多角的・論理的に考察して自身の考えをまとめる力や、それを発信する力を養成するため、1年次より基礎ゼミナールを配置し、大学で必要なアカデミック・スキルを修得します。2年次~4年次にもゼミナールを配置し、より専門的な見地から様々な立場の人々と意見を交わし、協力しながら活動したり、知識を活用する力を身につけます。(DP4、DP6)
- 大学での勉学を通して得た知識を活用して国内外の課題を発見し、その解決策を検討する力をつけるため、4年次に卒業論文を配置します。大学生活の集大成として卒業論文の執筆を奨励することで、国際的な視野に基づき、柔軟性・協調性をもって活動できる力を強化します。(DP5、DP6)
ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
国際経済学科では、国際経済・社会を舞台に活躍できる人材の育成という教育目標のもとに次の基準を満たす学生に卒業を認定し、学士(経済学)の学位を授与します。
(学生が身につけるべき資質・能力)
1. 知識・理解
DP1. 国際経済学分野とそれに関連する知識を修得している。
2. 汎用的技能
DP2. 様々な立場の人々と外国語でコミュニケーションをとることができる。
DP3. 情報通信技術(ICT)を用いて、経済・社会に関する情報を収集し、分析することができる。
DP4. 物事を多角的・論理的に考察し、自身の考えを述べることができる。
3. 態度・志向性
DP5. 国際的な視野に基づき、柔軟性・協調性をもって活動することができる。
4. 総合的な学習経験と創造的思考力
DP6. 大学での勉学を通して得た知識を活用して国内外の諸問題を発見し、論理的に考え、その解決策を検討することができる。
総合政策学科
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
総合政策学科は以下のような者を求めている。
- 高等学校で修得すべき公民、地理歴史分野を中心としたすべての科目の基礎学力に基づいて、現実社会に幅広く関心を持ち、より良くしたいという熱意と、積極的に関与する行動力を持つ。
- 自分とは異なる他者を理解し、受け容れ、協力する度量と、他者に働きかけて協力を得る力量を持つ。
- 将来を見据えて確実に成長するために、地道に努力を積み重ねる粘り強さを持つ。
- 当学科の教育理念に共感し、その目指す人物像に近づきたいという意欲を持つ。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
総合政策学科では、複雑で変化の速い現実社会を対象として緻密な分析と先見的な洞察に基づく政策提言能力を短期間で確実に修得する。このために、効率的な学習と実践的な行動を可能とする体系的なカリキュラムを編成する。
- 修得すべき能力に基づく編成
発見・着眼力/情報・知識力/分析・考察力/提言・実践力/異文化対応力
という能力をバランス良く修得できる。 - 学習段階に基づく編成
基礎/応用/発展
という学習段階に応じて能力を向上できる。 - 実践段階を想定した編成
作成/発信/実行
という実践段階に応じて能力を向上できる。 - 政策分野に基づく編成
地域・公共/生活・労働/環境・情報
という政策分野ごとにまとまった見識を深めることができる。
ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
総合政策学科は、最終的に「自ら考え、行動し、現実社会に貢献する政策提言能力を備えた人間」を社会に輩出する。具体的には、以下の5つの力を備えた人間を現実社会に送り出す。
- 発見・着眼力
現実社会における本質的な問題を見抜き、課題を発見する力。 - 情報・知識力
情報を収集・整理して、知識として活用する力。 - 分析・考察力
検討材料に基づいて論理的に思考し、より確実な事実をつかみ出す力。 - 提言・実践力
具体的な政策提言をまとめ、発信し、実践に結びつける力。 - 異文化対応力
様々な思想・背景を持つ他者と意見を交換し、協力する力。
2部経済学科
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
<学科が求める人材像>
経済学部2部経済学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような学生を受け入れることとします。
- 現代の社会経済が直面する課題の解決に自ら取り組もうとする主体性と学習意欲を持つ学生。
- 人間と社会に対する深い関心を持ち、論理立てて考え表現する能力を持つ学生。
- 多様な価値観を受け入れ、他者と協働することを通じて社会に貢献しようとする学生。
<入学までに修得すべき学習等への取り組み>
- 入学後の学習活動に必要な基礎学力を有していること。中でも、国語、地理歴史、公民、数学、英語などについて、中等教育で身につけるべき基本的な知識を持っていること。
- 物事を論理的に考察する基礎的思考力を有していること。
- 自らの考えを的確に表し、他者に伝えられること。特に、日本語に関する一般的なコミュニケーション力を持っていること。
- 経済学および社会科学に関する幅広い知識に関心を持ち、論理的な判断力を修得したいという意欲を持っていること。
- ボランティア活動等を通じて積極的に社会と関わり、社会に貢献したいという意欲を持つこと。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
経済学部2部経済学科では、ディプロマ・ポリシーに求める学習成果の修得を実現するため、以下の方針でカリキュラム(教育課程)を編成します。
- 経済学の学修を主軸に置き、専門教育科目では必修科目において基本的知識を修得した上で、さらに専門的な知識と思考力を身につけられるように、経済学諸分野の科目を選択必修科目、選択科目Aとして配置します。
- 専門教育科目における選択科目Bおよび基盤教育科目の履修により、人間や社会全般に関する幅広い知識を修得することができるように科目を編成します。
- 外国語コミュニケーション能力の修得を目指し、英語を1,2年次各セメスターに配置するほか、フランス語、ドイツ語、中国語およびハングルの科目を配置します。
- 1,2年次よりゼミナール科目を配置し、学問分野における基礎的な学習方法の修得およびプレゼンテーション能力の向上に努めることにより、3,4年次の専門的ゼミナールにおける各分野の理論的、実践的課題についての発展的学習につなげられるように科目を配置します。さらに、自らの問題意識で物事を解明する力を身につけるために、「卒業論文」の履修を推奨します。
ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
経済学部2部経済学科では、経済学を中心とした社会科学の幅広い分野の知識を身につけ、それをもとに論理的に現実を分析する力を養い、社会人として多様な価値観を受け入れて他者と協働できる人材を育てることを目標とします。そのため、以下のような能力および態度を持つと判断される者に学位を授与します。
【知識・理解】
- 経済学の基礎と分析方法を理解し、修得している。
【汎用的技能】
- 論理的な思考方法に基づき、自らの主張を口頭や文章により表現できる。
【態度・志向性】
- 国内外の政策や社会問題に関心を持ち、解決に向けた努力を続ける意欲を持つ。
- 社会人としての基本的な教養を身につけ、多様な価値観の他者と協働できる。
【統合的な学習経験と創造的思考力】
- 経済学をはじめとした社会科学の思考方法にもとづいて、現実の社会的課題を考察・分析できる。