機械工学科

暮らしを支えるものづくりの理論×実践。

制御工学研究室(山川聡子 教授)

制御工学とその応用について

制御工学、自動制御に関するテーマを中心に研究を行っています。制御工学はロボットや機械を希望通りに動かすために不可欠な知識です。ロボットの運動制御を行うためには、ロボットの運動を表わす方程式や、制御理論と呼ばれる知識を基礎にして、目標を達成するようにモータへの印加電圧などを変化させます。この電圧などを変化させるルールを制御則といいます。同じロボットでも、制御則や制御パラメータを変えることで動きが変わります。逆に、異なる大きさのロボットでも、ロボットの特性に応じて制御則を調整することで同じ動きをさせることができます。本研究室では、より直感的に、簡単に調整できる制御則の提案を目指して研究しています。

その例の一つである倒立二輪ロボットは、左右2つのタイヤの回転を上手く制御することで転倒しないようにバランスを取りながら走行することができます。非線形制御理論を用いて、与えられたコースを自動走行させるための制御則を設計しています。車両型ロボットの自動制御では、目標の位置に到達させたり、壁があった場合に切り返し動作を行って車庫に到達させたりしています。

一方、自動車のように人が操作する機械においては人の特性を考慮することが求められます。しかし、人には個人差がありますから人間の特性を数値化することは容易ではありません。本研究室ではロボットや機械を用いて、人の操作時の特性を測定しています。この特性を考慮しながら、訓練システムや遠隔操作システムに利用する研究を行っています。

この研究室を希望する方へ

研究室に入ったら、何かを身につけて卒業してほしいと思っています。それは専門知識だけでなく、ものの考え方、発表や議論の仕方、問題の解決方法などかもしれません。いずれにしても、学生の皆さん自身が「これを身につけた!」と納得できることが一番大切です。指導教員は皆さんが学び、研究するための環境を用意して助言を行います。しかし、皆さんが積極的な姿勢で臨まなければ、心からの達成感は得られないと思います。目標を持って、仲間や先輩達と議論しながら、毎日、一歩ずつ前進する努力をしてほしいと思います。努力は確かな自信になるはずです。そして。研究の楽しさや達成感を得ることができるでしょう。精一杯学び、研究を行うことで自分自身を磨いてほしいと思います。