建築学科

デザインするのは、快適で安全な建築、まち、そして生活。

医療福祉施設研究室(岡本和彦 准教授)

患者を待つ病院から、患者のもとに出向くモバイル・ホスピタルへ

病院はCTなど高額な医療機器を備えた立派な建物で、そこに患者が行くのが当たり前だが、おかしくはないだろうか。本当に体の悪い人は病院まで行けないし、病院に行けない(あるいは行かない)人はそもそも病気だと診断されないのだから。病院を建てるには大きな金額を必要とし、建てられたとしても今の日本には都会にしか医者や看護師がいない。このような状況に本当に必要なのは、患者のもとに出向くモバイル・ホスピタルであろう。日本をはじめ世界中には船、電車、車など様々な種類のモバイル・ホスピタルが存在するが、ひと昔前は一般的だった「往診」も立派なモバイル・ホスピタルである。当研究室では世界の医療施設の設計根拠(Evidence-based Design)を学んだ上で、日本でのモバイル・ホスピタルの実現性を探っている。この考え方は施設から住宅でのケアに重心が移りつつある高齢者施設にも応用できる。

この研究室を希望する方へ

医療福祉施設に限らず、「施設」と呼ばれる建築の需要が社会情勢に大きく影響され、善だけではなく時には悪になることを常に意識してください。そのためには社会情勢を追う情報収集の努力が必要となり、新聞を読む能力が求められます。

新聞が他のメディアと違う点は、毎日A2サイズ何枚という決められた字数に短時間で最新の情報がまとめられる密度の高さです。ネットの情報は速報性に優れていると言われますが、字数や編集時間の制限がないことは密度が薄いことを意味します。

新聞、読書、そして自分の足で建築を訪問してメディアでは感じられない空間体験を数多くこなすことが、設計や研究に先立つ建築の基礎学習となります。