企業法学科

企業人としても必須となる法の知識。

企業経営にはコンプライアンス(法令遵守)が強く求められます。企業法学科は、企業人および国際人として欠かすことのできない法的知識とビジネス知識の修得を目指しています。これらの知識の修得を通じて、国際社会で活躍する企業人としての必要な能力とスキルを身につけた人財の育成を目指します。国内ビジネスの現場において法的知識を活用すること、グローバル社会において多様な言語を用いて法律問題に対処すること、スポーツビジネスの分野での法化を促進することなど、ビジネスと法を組み合わせたキャリアを志向する学生に向いています。

ここにいう「人財」という言葉は、「学長メッセージ」にもあるように「社会の財産としての人」という理念に基づき使用をしています。

学問の魅力

企業に関する法律を学ぶ

企業にもコンプライアンスが強く求められる今日、企業で働くうえで法律の知識は欠かせません。企業法学科では企業で働き、また企業を運営するために必要な法を学び、問題解決能力を養うことを目指します。企業で何らかの法的問題が発生すれば、柔軟かつ的確な判断力とともに、ケースに応じて法律を活用する力が求められます。企業法学科での学びは、企業に関わる法的問題に迅速に対応し、組織を正しい方向へ導く人財を育てていきます。

学び方

法学とともにビジネスの知識も修得

より良い企業人となるためには、法的知識とビジネス知識をバランスよく身につけなければなりません。そのため、民法、会社法、民事訴訟法、倒産法、知的財産法など企業活動に欠かせない法に加えて、経営学、簿記、会計学、財務諸表論など経営学を理解するための必須の科目を配置し、ビジネス知識を併せて修得することを目指します。

グローバル化への対応

企業法学科では、グローバル社会に対応できる力を身につけるため、英米法、ドイツ法、フランス法、EU法など、諸外国の法制度・運用を学ぶ授業を置いています。また、国際法、国際私法、国際経済法など、国境を越えて生じる法的問題について学ぶ授業も充実させています。
国際法、国際政治学、平和学、米国知的財産権法、英文契約書の読み方・書き方などについては外国語で授業を行い、世界レベルで法的問題に対応できる能力を身につけられるようにしています。企業法学科では、語学科目のみならず、法律の専門科目においてもネイティブ教員が担当する科目を用意し、それぞれの言語で考え、論じる能力を身につけることができます。

4年間の学び

法と会計。ビジネスに欠かせない学びです。

企業法学科では、将来、企業人として活躍する学生のために企業に関する法を学ぶとともに、経営学を理解するために必須の科目群を配置し、ビジネス知識も同時に身につけることができるのが特徴です。1年次では、「法学入門」で法学に関する基本的な知識や姿勢を学び、法学の基本である「憲法」と「民法総則」を学ぶことで、法的なものの考え方の基礎を徹底的に身につけます。2年次以降には企業に関する法の基礎となる「現代企業法」を必修科目とするほか、「民事訴訟法」、「民事執行法」、「倒産法」、「知的財産法」など企業活動に関連する法分野の科目を幅広く設置しています。また、1年次から経営学、簿記、会計学なども学ぶことができ、法的な知識や能力を基礎におきつつ、経営学的な知識やセンスを合わせ持つ即戦力となる企業人を育てるためのカリキュラムが用意されています。

カリキュラムの特徴

3つの履修モデルコース

企業法学科で修得する法的知識や経営学に関する知識は、社会の様々な分野で必要とされ、先輩たちも社会のあらゆる分野で活躍をしています。企業法学科出身者の進路は大きく開かれているのです。その反面、法学や経営学は大学で初めて出会う学問でもあるため、自分の将来の進路のためにはどのような科目を選択したらよいのか分からないと悩む学生も数多くいます。そこで、企業法学科では、学生の進路に即して3つの履修モデルコースを設定し、学生の皆さんの卒業後の進路に合わせた科目を体系化し、効率よく履修できるカリキュラム設定となっています。
以下の履修モデルコースは、自分の希望する進路に必要な知識・科目を明らかにするガイドラインという位置づけになっています。したがって、ある履修モデルコースを選択した後に希望する進路が変わったとしても修得単位を活かした上で、柔軟に他の履修モデルコースに変更することができます。

履修モデルコースの内容

企業法学科には、(1)ビジネスキャリア法コース、(2)グローバルビジネス法コース、(3)スポーツビジネス法コースが設定されています。それぞれの履修モデルコースが目指す目標は以下のとおりです。
(1)ビジネスキャリア法コース…企業のいかなる分野や職種でも対応できる能力の獲得を目標とします。公認会計士、税理士などの法律学と会計学の両方を大学で学びたい学生に向いています。
(2)グローバルビジネス法コース…外資系企業や国際機関など、将来国際的に活躍することを目指す学生に向いています。
(3)スポーツビジネス法コース…スポーツ関連企業、スポーツに関連する業務を行う公務員、スポーツイベントを運営するNGO・NPO法人等を目指す学生に向いています。

各履修モデルコースには、それぞれの目標を達成するために必要な基盤教育科目や専門科目が配置され、効率的に学ぶことができるよう工夫されています。

学びの取り組み

語学教育の充実

企業法学科ではグローバル社会に対応できる人財を育成するため、語学教育にも力を入れています。1年次では英語を必修科目として履修します。さらに第2外国語としてドイツ語・フランス語・中国語の中から1科目を選択して履修します。英語については、入学時にCASECを受験し、その結果に応じて習熟度別にクラスが編成されます。たとえ習熟度が低いクラスでも、3年次以降の就職活動を見据えたレベルに到達できるように目標設定をします。
より習熟度の高い学生を対象に、法学部独自のGLP(法学部グローバルリーダー育成プログラム)を用意しています。これは、法学部卒業生としての法的素養と国際化社会で活躍できる語学・キャリア力を兼ね備えたグローバル人財の育成を目指す、発展的な語学・キャリア教育を行う法学部独自の特別プログラムで、英語のネイティブスピーカー教員が担任(ファカルティアドバイザー)としてサポートします。
さらに、夏季休暇中に、イギリス・ロンドン大学で英語発声学セミナーを実施しています。これは、英語の発声について理解を深め、発音やリスニングの向上を目的とする2週間の集中コースです。日中はロンドン大学内で講義・実習を実施します。授業後は、本学法学部専任教員が補習を行ない、日本語で当日の授業について解説し、翌日の授業の概要を説明、さらに宿題への取り組み方についてもアドバイスするなど、学習効果を高めるために徹底的にサポートします。
また、英語だけでなくドイツ語の語学研修として、春期休暇中にドイツの大学で語学セミナーも実施しています。滞在期間中は、ドイツ語の授業はもちろん、授業後にはセミナー・チューターとのサッカー観戦、博物館・美術館見学、オペラやバレエ鑑賞など、様々なプログラムが用意されています。全期間ホームステイを予定しており、ドイツの生活を直接体験できます。セミナー終了後には、受入れ先のドイツの大学からドイツ語運用能力レベル証明書として用いることができるコース終了証が発行されます。

ゼミ発表会

法学部は少人数での教育を柱の一つとし、その一環としてゼミでの教育にも力を入れています。ゼミとは「ゼミナール」の略語で、教員の指導のもとに、少人数の学生が特定のテーマについて研究し、報告・討論する授業を意味します。ゼミは、これまで講義などで学んだ内容をより深く学ぶ、あるいは、まだ学んだことのない内容を専門的に学ぶ良い機会です。
この発表会は、法学部の有志ゼミが日頃のゼミ発表の様子を、2年生の学生にもわかりやすく披露し、プレゼンテーションを競い合うイベントです。今年も予選を勝ち抜いた10ゼミが出場します。ゼミ見学では複数のゼミを見学することは難しいかも知れませんが、この発表会では一度に複数のゼミの発表を見ることができます。また、審査委員の法学部教員だけでなく、1・2年生の見学者の皆さんの評価も加わることになります。

法律討論会・模擬裁判・法律系サークル

10月には、全学年の法学部生を対象にした「法学部長杯争奪法律討論会」を開催しています。この討論会では、憲法・民法・刑法の分野から年度毎に順番に課題が出され、その課題について参加者が立論をして、フロアにいる法学部生からの質問に答えるという形式で行なわれます。立論者と質問者の間での真剣で白熱した討論は、日頃の学習成果の現われです。「立論の部」「質問の部」のそれぞれについて法学部教員が審査をして、上位3位の学生が表彰されます。広い会場での討論を経験することで、日頃の学びとは一味違う実践力を養う貴重な場です。
また、大学祭において「模擬裁判」を実施しています。法学部専任教員の監修のもと、シナリオ作りから上演に至るまでを学生主体で取り組みます。裁判官・検察官・弁護人はもちろん、被告人や証人、裁判員などの裁判に関わる登場人物を演じるのもすべて学生です。学園祭来場者に広く傍聴していただけるように、身近に起こりそうな事件を題材にしています。また、当日配布されるパンフレットは、漫画で描かれた事件のあらすじや、刑事裁判に関する解説が掲載されており、裁判傍聴を初めて経験する方にも分かりやすいものになっています。裁判員制度に対応して、模擬裁判も裁判員裁判の形式で行っています。広く国民が裁判員として被告人の有罪・無罪の判断や量刑を決めることになり、皆さんも選ばれる可能性がありますから、この模擬裁判を傍聴することで、刑事手続を具体的にイメージできるようになり、法律の理解にもきっと役に立つことでしょう。
法学部生を中心にした法律系サークルも多くあります。学生同士で勉強会や合宿を開いて、勉強を教え合い、切磋琢磨しています。多くの学生と知り合い、共に勉強する仲間はもちろん、充実した学生生活を送る良い友人を作る場となっています。

東洋大学無料法律相談部の活動

法学部の附置機関として、東洋大学無料法律相談部があります。法学部で学んだ法律の知識を活かし、法律を用いた社会貢献を行うことをその目的・使命としています。主な活動としては、定期的に埼玉県朝霞市に出向き、市民の方々に向けた法律相談(土地取引や遺産相続等に関する民法分野)を行っています。このサークルに所属する学生は、法学部の専任教員の指導のもと、日頃から学習会に参加し、カルテ練習を重ね、相談内容に的確な判断が下せるように努力しています。
また、東洋大学無料法律相談部は、関東学生法律相談部連合会に加盟し、年2回の定例会議として各大学の活動報告や合同学習会・模擬相談会等を実施しています。2012年には東洋大学を会場として合同学習会を開催しました。

加盟団体…東洋大学無料法律相談部・法政大学法学会法律相談部・明治大学法学会法律相談部・立教大学法学部学生法律相談室