キャリアは、自分で計画した通りになるものではありません。偶然の出来事をどれだけチャンスに変えて、ものにしていくかが非常に重要です。アメリカのある調査では、男女ともに60%前後が、「予期せぬ偶然がキャリアに影響を与えたと思う」と答えています。プライベートでのネットワークや、他者の推薦や助言、タイミングといった予期せぬいろいろな偶然が元になり、次々に理論が生まれて、キャリア形成に関わっているのです。このような予期せぬ偶然を自らつくり、新たな学びの機会とし、キャリア形成に活用する、“計画された偶然性理論”には、次の5つのスキルをもつことが大切です。それは、常に新しい学びの機会を探る「好奇心」、失敗してもあきらめずに続ける「持続性」、こだわりを捨て、状況に対応していく「柔軟性」、きっとうまくいくと考える「楽観性」、結果が不確実でも、リスクを取ってやってみて、新しい何かを得る「冒険心」です。また、転職をし、新しいキャリアに満足している人たちに共通する行動には、ひたすら考えていても答えは出ない、自分探しや自己分析などは後にし、まずは行動してから考えること。そして、会ったことがない人に会い、新しい意見をもらうなど、これから就職をするみなさんの参考になるものばかりです。キャリアを作るには偶然が大事であることを理解し、これからの新たな出会いに向き合っていってほしいものです。

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榊原 圭子准教授社会学部 社会福祉学科

  • 専門:働く人のストレスと健康、キャリア発達、ワークライフバランス
  • 掲載内容は、取材当時のものです