高齢者の生活を支える年金は、20歳以上60歳未満のすべての国民の加入が義務付けられている「公的年金」に加え、最近では自分で運用する形の「私的年金」が注目されています。「公的年金」は国民から集めた保険料に国が拠出をし、不足分を積立金などから補うなどして、高齢者へ給付されます。給付の種類には、通常の老齢年金だけでなく、障害年金や遺族年金があります。一方「私的年金」は、民間の企業・団体や個人が、独自に任意で加入する企業年金、個人年金の総称です。公的年金を補完し、上乗せして給付されます。企業年金には、あらかじめ給付額が定められていて、運用の低迷などで必要な積立水準が不足した場合は、企業が追加拠出をする「確定給付型企業年金」と、加入者個人が運用責任を負う「確定拠出型企業年金」があります。個人年金でも、iDeCo(イデコ)と呼ばれる「確定拠出年金型」が急激に増えてきました。ますます加速する高齢化社会において、社会保障費や現役世代の負担の増加、少子化が進む中、公的年金は持続可能なのでしょうか。余裕のあるセカンドライフは可能なのでしょうか?自分の身は自分で守る、自己責任の時代だからこそ、自分のスキルを磨き、新しい知識を身につけ、企業や社会を見る眼を養いましょう。そして、決断力と実行力、挑戦する勇気と撤退する勇気を持ち、会計学の知識を生かして社会で活躍していってください。

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増子 敦仁准教授経営学部 会計ファイナンス学科

  • 専門:会計学(財務会計)
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