器械運動の学習に必要な基礎感覚は7つあります。そのうち、手足を使って歩く「手足走り」や倒立姿勢のまま足を動かす「かえる足うち」という運動などを通じて、逆さ感覚、腕支持感覚、バランス感覚を身につけることができます。また「バトンスロー」で「投動作(オーバー・スロー)」を学習することによって、投げるだけでなく、バドミントンのスマッシュやバレーボールのサービスといった動きをマスターすることにもつながります。普段からこのような運動をしていると、さまざまなバランス感覚が身につき、経験値もアップし、実際の器械運動にスムーズに入っていくことができるのです。
では、子どもたちに運動を学ばせるためには何を提供したらよいのでしょう。
それにはまず、既成のスポーツや遊びを、「教える」のではなく「素材」と捉えます。その「素材」を学ぶために、体育の授業で子どもに学習させる「学習内容」を習得するための手がかりが「教材」となります。「教材」は、「素材」と「学習内容」をうまくマッチングさせる必要があります。「素材・学習内容・教材」の関係性を理解し、子どもたちに何を学ばせ、何を身につけさせるのかをよく考えたうえで、教材をつくっていくことが大切なのです。

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平野 智之准教授ライフデザイン学部 健康スポーツ学科

  • 専門:体育科教育学
  • 掲載内容は、取材当時のものです