「メディア・リテラシー」とは、メディアが伝える情報、価値観、主張などを主体的、客観的に読み解く能力のことです。
現在の日中関係における問題は、日本人と中国人がお互いに不信感を持っていることにあります。中国人の、日本に対する批判的な態度は「事件型」で、事件が起きると1~2年は反日感情が高まるのですが、それを過ぎると改善されます。一方、日本人の、中国に対する批判的な態度は「平常型」で、日本のメディアの報道フレームの変化によってもたらされた嫌中感です。2000年代以降は国益フレームと言われており、ほとんどのメディアが国益フレームで報道しています。そうすると報道が一方的なものになりますから、公平中立とは言えません。これは日本に限らず、中国を含むほとんどの国の外国報道に見られる問題です。ですから外国報道については、自国のメディアだけでなく別の国の視点から見ることも必要です。そして何よりも重要なのは、自分自身の目で確認することです。
大学でメディア・リテラシーを学び、みなさんが将来メディアに携わる仕事に就いた際には、外国について、できるだけ多方面から報道する心を持ってください。

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王 雪萍准教授社会学部 メディアコミュニケーション学科

  • 専門:国際関係史、戦後日中関係

  • 掲載内容は、取材当時のものです