【受賞・表彰】理工学研究科の洪政延さん(高岩研究室)が『2024年日本建築学会優秀卒業論文賞』を受賞

理工学研究科 建築学専攻 博士前期課程1年生の洪政延さん(高岩研究室)が、『2024年(第35回)日本建築学会優秀卒業論文賞』を受賞しました。この賞は、全国の大学から応募された卒業論文の中から特に優れた15件の論文が表彰されるものです。

今年は85件の卒業論文が応募され、その中で2回にわたる慎重な査読と選考を経て、構造系の論文では16件のうち3件が選出され、その中の1件に洪政延さんの卒業論文「経年変化が斗栱の地震時挙動に与える影響」が選ばれました。表彰式は、2024年度日本建築学会大会(関東)に併せて、2024年8月28日(水に明治大学にて開催されました。

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*受賞者コメント*

この度は、名誉ある日本建築学会優秀卒業論文賞をいただき、大変光栄に存じます。まずは、ご指導いただいた高岩先生に心より感謝申し上げます。物事の進め方や研究において多くのご助言をいただき、誠にありがとうございました。これからも先生のお言葉を胸に刻み、自己成長のため一層精進してまいります。また、日々の研究活動を支えてくださった高岩研究室の皆様にも深く感謝いたします。そして、研究にご協力いただいた関係者の方々にも、心よりお礼申し上げます。皆様のご支援がなければ、このような成果は成し得なかったと思います。今回の受賞を励みに、これからもより一層精進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

*研究内容*

伝統木造建築物は、現代の建築技術とは異なる構造的特徴を有しており、その中でも特筆すべき点として「斗栱」と呼ばれる複数の部材が積層して構成された要素がある。斗栱は、鉛直荷重伝達や地震時のエネルギー吸収の役割を果たす部材であるが、伝統木造建築物は長い年月建ち続けているものが多く、経年変化により構造特性が変化する可能性がある。斗栱は部材が積層されて構築されていることから、摩擦係数が構造特性に及ぼす影響が大きいため、古材の特性や摩擦係数を考慮することは重要である。そこで本研究は、伝統木造建築物における斗栱の経年変化が地震時挙動に与える影響を明らかにすることを目的に、伝統木造建築物から抜き取りをおこなったひのき古材と新材の材料試験、木材表面の摩擦試験、SEM撮影、画像解析をおこない、これらの結果を踏まえて斗栱の動的加力試験を再現する解析モデルを構築して検証をおこなった。

*発表概要*

経年変化が斗栱(トキョウ)の地震時挙動に与える影響

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