植物生長制御研究室では、植物のかたちをコントロールする植物ホルモンの作用に焦点を当てて研究をしています。これは将来、種子・花・果実の質や数を制御するうえで、非常に重要な研究です。
例えば実験室では、非常に再生力の優れた植物の再生メカニズムを明らかにすることで、培養の難しい植物を簡単に増殖させる仕組みを解明するための研究を進めたり、植物に必要な栄養素が欠乏した時の応答の仕方を調べ、植物ホルモンの含有の変化を調査したりしています。他にも、共通機器室では、大型高額機器による質量分析や遺伝子解析などを行い、生命環境科学研究センターでは、2014年から文部科学省の「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」の支援を受け、「人為由来環境変化に対する生物の適応戦略と小進化」をテーマに、複数専門分野の先生による研究プロジェクトを実施しています。そこに導入された高性能機器で、化学物質の高感度高精度分析や多糖の構造解析、土壌中や生体内に含まれる重金属の種類や含量の分析などを行うことができます。
植物生長制御研究室では、これらの機器や設備を活用して、低分子性化合物、高分子性化合物、重金属などの成分を測定し、さまざまなアプローチから、植物の成長や環境に適応するメカニズムを明らかにしていきます。

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梅原 三貴久教授生命科学部 生物資源学科 植物生長制御研究室

  • 専門:植物ホルモンに関する生理・生化学的研究
  • 掲載内容は、取材当時のものです