東洋大学のブランド力向上のための分野横断型アスリートサポート研究
重点研究課題:
(3)(8)
研究主体:
ライフイノベーション研究所
研究代表者:
加藤 和則 教授(健康スポーツ科学部栄養科学科)
研究期間:
2023年4月~2026年3月
競泳や陸上競技などの世界で活躍するトップアスリートをはじめ、野球やサッカー、ラグビーなど、実業団やプロで活躍する選手を数多く輩出してきた東洋大学。本研究プロジェクトは、アスリートがパフォーマンスを最大限に発揮できるようなフィジカルサポートやコンディショニングサポートに加え、アスリートのキャリア形成や契約に関するサポートまで、人文・社会科学、自然科学とスポーツ科学を融合させて、分野横断的に進めている。
取材:2023年12月
東洋大学では様々なスポーツ分野で活躍するアスリートの育成を積極的に行ってきましたが、そこには、科学的な研究の知見の裏付けがあります。「東洋大学のブランド力向上のための分野横断型アスリートサポート研究」をテーマとする本研究プロジェクトでは、自然科学のみならず、人文・社会科学系も含めた多角的かつ独創的なアスリート支援の研究・教育が行われている総合大学であることのブランドイメージを浸透させることを目指しています。
今回の研究は大きく3つの柱−①フィジカルサポート研究、②コンディショニングサポート研究、③リーガル・キャリアサポート研究−で展開していきます。
1つめのフィジカルサポート研究においては、光学センサーモジュール「OptoJumpNext」を導入し、アスリートのパフォーマンスのデータを収集・分析し、その変化との関係性を明らかにすることを目指します。また、代謝エネルギーとパフォーマンスシステムの評価システムも導入し、様々な団体競技のパフォーマンス状態を経時的に観察することを予定しています。
2つめのコンディショニング研究では、唾液の中に存在する細胞代謝物質を質量分析装置を使って網羅的に解析し、選手の疲労度や痛み、運動パフォーマンスとの相関性の高い物質を探索研究していきます。
3つめのリーガル・キャリア研究では、本学に在籍するアスリートの契約やキャリア形成に関する諸問題を解決するためのワークショップや研修会などを開催する予定です。
これらの研究を推進することにより、アスリート支援に加えて、新しい解析手技の開発や分野横断型の連携によるアスリートサポート研究として発展していくことが考えられます。
東洋大学健康スポーツ科学部栄養科学科教授、本研究プロジェクト代表者。
東北大学卒業。東北大学大学院薬学研究科修士課程、博士課程修了。薬学博士。カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部研究員、国立がんセンター研究所薬効試験部室長、順天堂大学医学部准教授などを経て、2011年より東洋大学理工学部教授に就任。2023年より東洋大学健康スポーツ科学部教授。東洋大学大学院健康スポーツ科学研究科長。専門は免疫学・検査医学・機能性食品学など。