産学協同教育センターでは企業や自治体に向けて中核人材育成講座を実施しています。2020年度はWeb配信とし、12月5日に総合情報学部総合情報学科の小瀬博之教授による「SDGsから考える企業のエネルギー問題」を開催しました。本稿ではそのWebセミナーの様子をレポートします。
産学協同教育センターでは企業や自治体に向けて中核人材育成講座を実施しています。2020年度はWeb配信とし、12月5日に総合情報学部総合情報学科の小瀬博之教授による「SDGsから考える企業のエネルギー問題」を開催しました。本稿ではそのWebセミナーの様子をレポートします。
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SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)で目指す17のゴールの本質は5つの「P」にあります。すなわち、人間(People)、地球(Planet)、豊かさ(Prosperity)、平和(Peace)のために、パートナーシップ(Partnership)をもって目標を実現しようというのが本質的な考え方です。
持続可能な開発について、国連は「将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発」と定義しました。言い換えれば、何かを我慢したり犠牲にしたりするのではなく、将来に向けて10年間チャレンジしようということ。すでに採択から5年が過ぎていますから、「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて、これからが正念場となります。
さて、セミナーのテーマである7番「エネルギー」は、アイコンに「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とあります。より詳しく言えば「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」ということ。日本では概ね達成できていても世界には行き届いていない地域もあるので、国際協力のもと実現を目指します。
エネルギー問題の特徴はあらゆる経済活動とつながっていることです。工業はもちろんのこと、農業、医療、教育のためにもエネルギーを使いますし、所得や就労とも密接にかかわります。人類は資源を使って経済や産業を発達させてきましたから、もはや自然任せでは生活が成り立ちません。SDGsは国際目標ですが、一人ひとりが取り組み、相互に良い影響を与え合うことを考えていかなければならないのです。
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総合情報学部総合情報学科 教授
専門分野:建築環境工学、環境保全、コミュニティデザイン
研究キーワード:給排水衛生設備・水環境、生きもの育む森林保全・農業・緑化、地域活性化・川越