本学では社会貢献センターを中心に能登半島地震や豪雨被害への支援活動を継続して行っています。
今回、2025年3月1日に白山キャンパス・井上円了ホールで、ドキュメンタリー映画『凪が灯るころ~奥能登、珠洲の記憶~』の上映会と能登復興を報道・支援する活動の報告会を開催し、学生や教職員、一般の方約140名が来場しました。
ドキュメンタリー映画『凪が灯るころ~奥能登、珠洲の記憶~』は、石川県珠洲市を舞台にした作品で、2023年5月5日に発生した「令和5年奥能登地震」の被害からの復興を目指し、祭り好きの人々がなんとかお祭りを成功させ、復興の道を歩み始めたところに、2024年1月1日「令和6年能登半島地震」に見舞われ、それでも立ち上がろうとする人々や町の再生を取材したドキュメンタリー映画です。
本学では、2024年3月から能登地方で復興支援ボランティア活動を開始し、夏季休暇期間中(8月4日~9月3日)には、110名を超える学生・教職員が現地のボランティア団体の協力を得ながらボランティア活動に取り組みました。その中で北陸中日新聞七尾支局の前口憲幸支局長に取材していただいたことを契機に交流が始まり、今回の映画上映へと繋がりました。
能登復興を報道・支援する活動の報告会を行いました
この上映会にあわせて前口支局長をお招きし、能登地震や豪雨災害発生時から現在までの復興状況をお話しいただくとともに、復興を支援する本学卒業生やボランティア活動を行う学生団体による報告会も行いました。
前口支局長は、震災や豪雨災害発生直後の映像記録や取材した数多くの記事を紹介しながら、復興があまり進んでいない実情を踏まえ、『震災はまだ終わっていません。能登のことを知ってもらうこと、現地に来てもらい状況を分かってもらえることが能登の人々を支えることに繋がります。』と力強く語りました。
次いで、本学卒業生・株式会社アデル代表取締役の國貞育生さん(2007年社会学部卒業)が登壇しました。
能登での支援活動として、珠洲市に誰もが気軽に立ち寄れる拠点スペースを作り、人々が孤立しないような場づくりを実践しているとの活動報告とともに、『今後は集落を尋ね歩きながら声を丁寧に聴いて、人々が大切にしている祭りにどのようにかかわっていけるかを模索したい。』と語りました。
そのあと、本学の学生能登支援団体「NOTO×TOYO 青いビブス」副代表の伊藤楓真さん(経済学部3年)が活動報告を行いました。
『現在の活動は、傾聴ボランティアを中心に、地元の方と交流をしています』と報告し、『「東洋から能登へ復興の輪を広げよう」をスローガンに、約3万人の学生が「オール東洋」の精神で和を広げていき、継続的に支援していくことが必要と思っています。』と話しました。
映画上映・報告会を企画・コーディネートした社会貢献センターの髙山直樹センター長は、『映画や報告を通して、私たちが能登復興のために何ができるかを改めて考えていく良い機会になったと思います。』と述べて、会を締めくくりました。
会場ロビーではパネル展示・「能登ゼミ」活動紹介などを行いました
会場ロビーでは、2024年夏季休暇中のボランティア活動パネルの展示とともに、国際学部・藪長千乃教授のゼミ生が「能登ゼミ」の活動紹介や活動を通じて出会った輪島塗り職人が制作する食器などを販売し、その売上は復興支援のために寄付する活動を行いました。
本学では、少しでも早く日常の生活に戻られることを願いながら、学生や教職員がボランティア活動を中心に、人々のために何ができるかを考えながら活動を続けてまいります。