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【卒業生インタビュー Vol.10】経営学科OB 今井登志美さん「過去の積み重ねがあってこそ今がある」

卒業生インタビュー vol.10

過去の積み重ねがあってこそ今がある

今井登志美さん(2007年 経営学科卒業)

勤務先:ストックウェザー株式会社
https://about.stockweather.co.jp/

出身ゼミ:寺畑正英ゼミナール
出身高校:埼玉県立浦和西高等学校


経営学部の学生が卒業生にインタビューし、仕事のやりがい、経営学部での学びの経験、学生への応援メッセージなどを語っていただくこの企画。今回は、ストックウェザー株式会社にお勤めの今井登志美さん(2007年経営学科卒)にお話を伺いました。
文責は経営学科3年生の菊地 祐吾さんです。


転職したからこそある今のキャリア

 ―― これまでのキャリアと今の仕事内容を教えて下さい。

 

 学生時代から遡ると、当時はお金を動かすマーケットのスピード感みたいなものに惹かれて、金融業界を目指して就職活動をしていました。結果として、証券会社に入社して3年間営業をしていました。相場に関わる部分では、金融業界の中でもいちばん最先端のところにいるなと感じていました。また、お客様である投資家の思惑で株価が動いたりしますが、個別の“思惑”と、思惑のかたまりとも言えるマーケットの両サイドを見ることができる点に面白さを感じました。でも当時、リーマンショックなどによって相場が悪く、お客様のマインドが冷え、ネガティブな立場でいる一方で、会社が収益をあげるためには商品を売らなければならないというのがあって、そういうところに葛藤を感じて3年でその証券会社は辞めてしまいました。その後の1年半は、別の証券会社でコールセンター業務を行っていました。

金融機関に勤めて、マーケットが動くような面白さというのを感じられていたので、それに関連するような仕事を続けていきたいと思って、今の会社に入社することにしました。今の会社は、マーケットのデータを加工してお客様に提供するという業務を行っています。会社全体で扱っているデータは大きく分けて二つあって、株に関する情報のデータと、投資信託に関する情報のデータです。

私は今、投資信託に関連する部署に所属していて、そこでは投資信託を銀行や証券会社で販売する際に使用する説明のためのツールを提供しています。その中での私の仕事の一つは、お客様からシステムに関する要望をいただいて、その要望をシステム開発者に伝えるという、お客様とシステム開発者の橋渡しをすることです。
投資信託の商品の特性として“わかりにくい”というところがあって、証券会社で営業をしていた当時も課題に感じていました。それを分かりやすくお客様に提供するという理念を持って業務にあたることができていて、結果的には営業時代の葛藤を解決するようなところに携われているというのがあって、今の仕事にはすごく満足しています。
 

――実際、転職してみて、転職が仕事をする上でマイナスに働いたことはありましたか?

 今のところはないです。私の場合は大学卒業後、正社員として3年証券会社にいましたが、その後派遣社員としてコールセンターの業務を行っていました。そうすると、正社員であった期間に穴が開いているわけで、この次、もしどこか別の会社に行きたいという風になったときに、その点が不利に働くという可能性はあると思っています。今仕事をしている限りにおいては、情報を提供する立場として、投資信託の販売経験があることがむしろ強みになっていて、お客様がどういう風に考えがちだからこういう風にデータを表示したらどうか、というような意見を言えたりするので、逆に転職したことが生きています。ツールの提供だけにとどまらず、投資信託販売のノウハウを提供するという理念を持って仕事をするにあたっては、販売経験が強みになっていると感じますし、投資信託販売現場の課題を解決したい、という意識をもって働くことができているので、転職してよかったと感じています。

 

 

生活にメリハリが生まれる家事と仕事の両立

 ―― 現在、ご結婚されていて、お子さんもいるとのことですが、女性であれば家庭に入るのも選択肢の1つとしてあった中で、仕事を続けているのはなぜでしょうか?

 理由としては、ネガティブな理由とポジティブな理由の2つがあると思っています。ネガティブな理由としては、「やっぱり働かないと稼げない」というのも正直なところあります。それから、生活としてもう少し発展が欲しいかなというふうに思ったからです。「今子どもがいるから働かない」となって家にずっといると思うと、どうしても日々会う人が限られるなど、自分の世界が狭くなるようなイメージがあったので、それは避けたかったです。

ポジティブな理由としては、働いている方が生活にメリハリがあるからです。家のことも子育ても、やることが沢山ある。もちろん、会社は会社で仕事をやらなきゃいけない。やることがいっぱいあるんだけど、家のことも仕事のことも両方あることで、それぞれをちょっと引いて考えられるようになっている気がします。仕事ばかりでもないし、育児ばかりでもない。「仕事で嫌な事があって、仕事の事ばかり考えるあまりとても嫌な気持ちをずっと引きずる」みたいなこともないし、「育児ばかりで最近すごく疲れた、まったく息抜きができなくて困る」みたいなことも無いので、バランスよくできるような感じになっていて、それはいいかなって思っています。少し引いて考えることで、それぞれのモチベーションを維持できている気がします。

会社の方も理解してくれていて、今は時短勤務で働いています。そういうところに融通も利く会社なので、とても満足しています。同じように時短勤務の先輩も多いので心強いし、なにより育児について相談できる相手がたくさんいて、この点も仕事に復帰してよかったと思える点です。育児休業中よりも今のほうが育児を楽しめています。

 

 ――  旦那さん側は共働きに対してどういう意見を持っているのでしょうか?

 どういう意見かはっきり聞いたことはないんですが、やりたいようにやれば、というスタンスでいてくれるので、私も今のところは働けるし、だから働こうかなって思えます。また、今は保育園に子どもを送るのも旦那さんの役目ですし、家事もやってくれるので、それはとてもありがたいです。旦那さんが何もやってくれないと女性が家事を抱え込みすぎて、外で働くというのはなかなか難しいと思います。旦那さんの協力なしでは女性は外で働けません。このことを、男性陣は心に刻んで欲しいですね(笑)。

 

今に繋がる大学での成長

―― 大学生活の中で成長できたことを教えて下さい。

 ゼミ活動を行う中で、ものごとを理解する体系みたいなものが得られたと思います。ゼミでは、本の内容を自分なりに文章でまとめて議論を行ったり、論文の執筆作業を行ったりといった活動を主にやっていました。寺畑ゼミは、学部の中でも厳しいゼミだと言われていて、実際にそう感じることも多かったです。

課題が多くて辛い時もあったけど、ゼミの同期の支えや、大学受験が不完全燃焼で「勉強したぞ」っていう証拠みたいなものが欲しかったから最後まで続けられました。そんな活動を続けていく中で、何ごとも、分からないと投げ出さずに自分なりに解釈する癖や、相手に分かりやすく自分の考えを伝えるにはどうすればいいか考える癖がつきました。就職してからは、複雑な金融商品の理解やお客様への商品の説明にそれが生きています。

 

 

―― 学生時代にやっておくといいと思うことはありますか?

 自分では、もっと遊んでおけばよかったし、もっと勉強しておけばよかったと思いますけど、それは時間も限られますから、言っても際限がないですね。それ以外だと、会社に入ると出会いがないから、婚活を早めにやった方がよかったと思います。結婚について、それから人生設計について、学生時代からもっとよく考えておけばよかったかなと。世の中の何%が学生時代までに出会った人と結婚しているかを考えると、結構な割合ではないかと推測しています。もちろん、会社に入ってからも人との出会いはたくさんあります。だけど、会う回数を重ねて、この人ってこういう人なんだってじわじわ見えてくるようなことは少ないように思います。学生時代の、人との出会いや関わりは本当に貴重です。結婚する相手に限りませんが、社会人になってからは、相手の事を深く知ろうにも、時間や機会が限られていることが多かったり、純粋な興味から仲良くするのが難しい場面もあるように思います。そもそも、自分が興味を持った人以外の人について、深く知る機会がめったにない。人と深くかかわる機会が貴重であると、もっと認識しておけばよかったなとも思います。

あとは大学の授業も、どんな授業があるかをもっと幅広く見て、受ければよかったなって思います。どの授業も身にはなりますが、その中でも、ワープロや表計算ソフトの演習をする授業みたいな、会社での実務に直結するような授業をもっと多めに取り入れてもよかったと思います。何が社会に出て役に立つかなんてわからないんだけど。えり好みしないで挑戦した方がいい、みたいなことはいえるかもしれません。好きな分野かどうかで授業を選ぶのもいいんだけど、どうせ授業に出るんだから、もっといろいろな分野の授業も受ければよかったです。

 

 

―― 高校生に向けてメッセージをお願いします。

 大学は自分で頑張れば、ちゃんと力がつくところです。会社に入ると、頑張っても報われないことはあるけど、大学は人から評価してもらう所ではないので、自分が頑張ったらそれだけ力がつき、成長できます。だから思い切り頑張ったらいいなと思うし、留学などの大学が用意している制度も整っていると思うので、それを存分に活用して下さい。
経営学部の卒業生の活躍先は多岐に渡っていて、いろんな人の話を聞けるチャンスがあります。そこから自分の道を決めていくような事ができるかもしれません。さっきも言った通り、いろんな人に会って、じっくり話を聞けるのは、本当に貴重な機会です。やりたいことがはっきり決まっていなくても、在学中にいろんな先輩の話を聞いて、それを糧にしてください。

 

―― 本日は貴重なお時間ありがとうございました。

 

         

訪問日:2018年2月15日
 
文責:経営学部 経営学科3年 菊地 祐吾