インタビューシリーズ Episode 1006

インド工科大学デリー校 博士後期課程学生
ニーシャ・ポナパンさん

インド工科大学デリー校(インド)(IITデリー校)の博士後期課程学生のニーシャ・ポナパンさんがバイオ・ナノエレクトロニクス研究センターを訪れ、2015年6月8日から2015年7月7日までバイオ・ナノに関する共同研究を行いました。
バイオ・ナノエレクトロニクス研究センター・学際・融合科学研究科とIITデリー校は、2013年に教育研究連携の協定を締結しています。

自己紹介と大学の紹介をお願いします。

こんにちは、Nisha Pです。IITデリー校のKusuma School of Biological Sciencesの博士後期課程の学生です。Archana Chugh博士とAditya Mittal教授の指導のもと、インド政府のUniversity Grants Commission(大学認定委員会)の資金により博士後期課程の研究を進めています。

IITデリー校は科学技術系の大学で、さまざまな分野の学部・大学院があります。また、さらに高度な研究を進めることができる博士後期課程のコースもあります。博士後期課程の学生は、国の統一テストであるGATEの成績によりまず選抜され、その後筆記テストと面接の試験があります。

すばらしい研究施設と様々な国の研究機関との共同研究を通して、IITデリー校での科学研究は世界的に認められるようになりました。

研究テーマは何ですか?

博士課程では、「細胞膜透過性ペプタイド(CPPs)」に関する研究を行っています。CPPsに特定の分子を修飾することにより、その分子を細胞内に運ぶことができます。現在、様々な異なる膜に対して、CPPsの透過性を、細胞レベル・分子レベルで研究しています。

なぜ科学者になろうと思ったのですか?

実は、学部生の頃は、自分が本当に何をしたいのかまだ分かりませんでした。博士前期課程在籍中に修士論文に取り掛かっているころから研究のおもしろさを実感するようになりました。修士論文のテーマは「N-アセチル・システインによるマムシの毒による止血の中和」で、様々な実験を通して生物活性が明らかになっていくことを観察し、その理由を解明していくことが、大変困難であり同時にとても興味深いものでした。このときに、科学の研究の道を進もうと決心しました。今、科学者としてキャリアを積むことができてとても幸せです。

研究者としての夢は何ですか?

当面のゴールは、質の高い研究を行って、レベルの高い国際論文誌に掲載される論文を書くことです。将来の目標は、自分の知識とスキルを、研究内容を商品化できるレベルまで高め、研究を通して科学の進歩に貢献できるようになることです。

 

 

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