年齢や特性による縛りから自由になれる環境について追求していきたい

TOYO PERSON

ユニバーサルデザインを軸として、障害の種類に応じた設計上の工夫に関心があります。一年次から車椅子を使用されている方のための設計案を考える演習課題が多くありましたが、二年次に聴覚障害を持つ方の家づくりの企画展に参加したことで、より広い範囲で工夫ができると気がつきました。また、三鷹天命反転住宅の見学から、本来のバリアフリーとは何かについても興味を持っています。現在は建築に加えて、プロダクト関連のデザインも学ぶことで、空間をトータルコーディネートできるように励んでいます。将来は、社会が押し付ける、年齢や特性による縛りから自由になれる環境について追求していきたいです。

「デザインスタジオ」という授業で、1/50スケールの石膏による構造模型を作ったことが印象に残っています。今までに制作した作品の一つをブラッシュアップするという課題で、プロダクトコースの先生からも制作方法についてご指導いただき、実現するにはいかに構造的に難しいデザインだったのか気づきました。建築だけでなく、二年次まで空間・生活環境・プロダクトの3コース全てを学ぶ人間環境デザイン学科だからこそ得られた学びだと感じています。

デザインを考えることは、まさに哲学することだと考えています。演習授業以外の「環境デザイン論」や「医療福祉建築計画」といった座学の授業でも、基礎と先進事例を学び、その上でどんな提案ができるのか、学生が発表する機会が多くあります。根拠に基づいてデザインを考えて、それを自分の言葉で伝えるプロセスは、行うたびに自分の中で新しい発見と出会います。また他の生徒の考えも聞くことで、より広く深く思考を発展させることに繋がっています。

掲載されている内容は2025年8月現在のものです。