使う側ではなく、創る側に立って研究

TOYO PERSON
Q.先生の研究内容と、その魅力について教えてください

情報に関する技術も、応用する先があってこそ意味がありますし、社会を変えていくことができます。私たちのくらしにどのように情報技術を組み込んでいくか、そのしくみを研究しています。皆さんの毎日の生活を考えてみて下さい。その応用方法はほとんど無限の広がりを持っています。そのシステムを使う側ではなく、創る側に立って研究できることは魅力的です。

Q.今、社会に求められている人材とはどのようなものか、先生のご意見をお聞かせください

今の社会の変化はとてもダイナミックで、速度も大きいことは皆さん経験しておられるとおりです。その中で活躍できる人材とは、単に記憶した知識を使うのではなく、経験や知識を元にして、自分自身で考え、応用することができる人です。しかし、一人ですべての問題を解決することはできません。他の人と協力して問題解決と新たな創造をできる人が望まれています。

Q.情報連携学研究科で学生に身に付けてほしい力について教えてください

これまでに大学時代に得た知識、あるいは社会人としての仕事の経験と知識を基本にしつつも、それにとらわれることなく、新たな力を身につけてもらいたいと思います。その力とはいろいろな専門分野の知識や専門家と協力して、新たな研究を作り出す能力です。そのような能力があれば、向かい合うさまざまな課題に対して、専門家として新しいアイデアとそれを実現するしくみを示す事が可能になるでしょう。

プロフィール

氏名:花木 啓祐(はなき けいすけ)
経歴:
1980年 3月 東京大学大学院工学系博士課程(都市工学)修了
1993年 1月 東京大学先端科学技術研究センター 教授
1998年 4月 東京大学大学院工学系都市工学専攻 教授
2017年 4月 東洋大学情報連携学部 教授
専門:環境学、都市工学、地球環境学
著書:
『都市環境論』(岩波書店 2004年)
「第1章 循環型社会の考え方」
『サステイナビリティ学 3.資源利用と循環型社会』(東京大学出版会 2010年)
「人間活動が地域環境に与えるインパクト」
『地域環境システム』 佐藤慎司編(朝倉書店 2011年) など

(掲載されている内容は2017年4月現在のものです)